半導体株は天井?海外投資家が警告
さて、きのうは「日本株が上がるんじゃないかな〜?」というワクワクする話をしましたが、今日は逆に、「もしかすると今が天井かもよ?」という話をします。
株式投資は楽観的過ぎても悲観的過ぎてもうまくいかず、楽観と悲観の言い分を上手にききながら「現実的な落とし所を探る」のが大事です。
暗い話に目を向けるのはシンドいですが、頭の体操だと思ってお付き合いいただけたらと思います。
さて、きょうご紹介するのは「これから半導体の市況が崩れるぞ!」という記事です。それがコチラ:
外国人投資家「記憶の冬が来る」と警告したという、経済日報の記事です。
たぶんモルスタのレポートかな。半導体株は「シリコンサイクル」と呼ばれる3〜4年の波で乱高下してきました。
これはメモリ半導体の需給が乱高下するからで、供給過剰が下落の前触れです。
たぶん、このニュースの出所はモルガンスタンレーのレポートでしょうね。「メモリ半導体に冬が来る!」とう話です。
事実として、半導体市況は3〜4年サイクルで言ったり来たりしていて、半導体株はそれに連動してきました。だからジェットコースターのように乱高下するんですよね。
「供給過剰」というのはビジネスで一番大きなリスクです。商品が余ってるから売れない。売ろうとすると価格競争がひどくて儲からない。在庫が積み増しされ過ぎるとこういう状況が何年も続きます。
日本でも不動産バブルが起きたときには、使いもしない建物をボカボカ建てて死にました。ほんと、作り過ぎはビジネスの大敵なんですよ。
ここで怖いのが中国で、同国は採算度外視でいろんなものを作りまくってきました。こういうのに巻き込まれると、とんでもなく損をします。
過去の事例を挙げるだけでも、鉄鋼、EV、太陽光パネルなど、枚挙にいとまがありません。
そんな中、「半導体もやばいかもね?」という筋書きがあって、このシナリオに関しては僕も警戒しています。
具体的には、中国のCXMTという会社がメモリ半導体を大規模増産しています。これが供給過剰を引き起こしかねないからです。このことに関しては、9/10のブログでも取り上げましたね。
需要は強いが、汎用品の供給能力はデカ過ぎるかも?
うちもSKハイニックスの株を持ってるんですが、CXMTのニュースは「かなり嫌だな」と感じました。
夢だった喫茶店を開いたとたん、となりにズドンとスタバが店を広げてくるくらい嫌です。だって、お客さんを取られちゃうじゃないですか。
幸い、CXMTは「最先端のメモリ半導体」を作ることがまだできません。最先端というのは、HBM3EというAI用のサーバーなどで使われる半導体のことですが、これを作れるメーカーなら悪影響は小さいかも。
一方で、こういう先端品をCXMTも作れるようになるとまた話は変わってきます。鉄鋼やEVのように、市況がガラガラ崩れるかもなんで、「いまはまだ大丈夫だけど、要経過観察」という感じだと認識してます。
銅価格は上昇トレンド入り
暗いニュースばかりだと気が滅入ってくるんで、明るいニュースも紹介しましょう。
景気先行指標と名高い銅(ドクタカッパー)が75日平均を上回ってきました。
まずは資源商社など、先行して利益が出そうな会社の株が盛り上がる気がしますね。
五大商社や鉱山各社はこれから盛り上がる気がします。住友金属鉱山のPBRは0.6倍を割れていて、過去の水準から見てもかなり低いですね👀
半導体の市況が心配なら、関連する株を一部売って、資源株に乗り換えていくと、リスクを抑えつつ、リターンを確保できるかもしれません。
鉄鋼株などは中国から鉄鋼が安値で輸出されてきていて大変みたいですが、銅はまだ平気そう。天然ガス価格なんかも上がっているので、INPEXみたいな会社も面白い気がしますね。
配当利回りも高いし、自社株買いにも積極的なので、PBRが1倍を割れている会社にしては「悪くないな」と感じますー。
エネルギー資源に関しては「2030年に供給不足になるかも」という懸念もあります。中長期的にも伸びる分野だと思うんですよねー。
追伸
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