日経平均に売り信号⚠️
日経平均に先行するフィラデルフィア半導体株指数が崩れています:

半導体は「産業のコメ」と呼ばれていて、電気機器に欠かせない材料です。この材料が売れない、ということは、半導体を使っている会社も遅れて業績が悪くなると考えられます。
だから、日経平均株価はSOXが下がると「連れ安」することが多いです。SOXの下落は日本株が下がる前ぶれ。「炭鉱のカナリア」ということですね。
2022年に崩れた時は、ピークから底までで45%も下がりました。今回はAIブームで膨れ上がっていますから、心配ですね。
何が原因かなーと調べてみたところ、不気味なニュースが1つ見つかりました。
マイクロソフトが米国内の大規模データセンターのリースを解約した、というリポートが出ていて「AIインフラが供給過剰なのでは?」という不安が出ているようです。
また、PC・スマートフォン向けの半導体需要は落ち込んでいて、足を引っ張られている側面もありそうです。
他にも、先週のウォルマート(小売大手)が発表したガイダンスが弱かったことで、アメリカの景気に減速感が見られるのが嫌気されているようです。
「米国がクシャミをすると日本が風邪を引く」と言います。とばっちりですが、ありそうな話なので嫌な雰囲気ですね😰
NVDA下落
2/24、米国株市場ではNVDA、TLSA、PLTRが下げていました。いずれもNISAで人気の「米国株御三家」ですね。



足元ではPLTRの下げがきつく、2/24だけで10%以上も下がりました。
NVDAはもうすぐ決算が控えています。台湾の地震などもあり弱い数字になるリスクもありますから、「怖いから今のうちに売ってしまえ」という動きが出てそうですね。
また、少し前の材料ではありますが、中国発AIのDeepseekショックも尾を引いていそうです。僕個人的には、Deepseekショックは大して心配することもないと思いますが汗
PLTR(パランティア)といえば、ビッグデータ解析のソフトウェアを作っている会社ですね。
パランティアの共同創業者は、PayPalの共同創業者であるピーター・ティール氏ということで有名です。
パランティアの社名は「指輪物語」に出てくる遠くを見ることができる石(Palantir)で、ビッグデータを通じて真実を見通す、という意味があるのだと思います。
911テロの時には、首謀者であるウサマ・ビンラディンの捜索にも同社のツールが用いられたそうな。
「機密性の高いミッション」を担う組織ということで、なんというか、ミステリアスな会社ですなあ。
2022年4Qに黒字化してから業績はグイグイ伸びていて、成長性の高さが評価されているのでしょう。
一方、足元では米国防総省の予算削減の思惑から同社株は大きく売られています。PLTRの売上の半分は政府向けだそうですから、無視できない懸念材料ですね。
なお、ZACKS.comで調べたところ、NVDAの予想PERは31.95倍、TSLAは114.48倍、PLTRは187.68倍でした。NVDAはともかく、TSLAとPLTRめっちゃ高いな😅
それぞれ益回りに直すとNVDAは3.1%、TSLAは0.9%、PLTRは0.5%です。
米国債の金利が4%を超えてますから「リスクをとって、米国債よりも目先の利回りを下げている」ことになります。よほど成長に確信を持てないと買えない株価水準だなあと思います😅
PERが高い株が上がるにはサプライズが必須ですから、インパクトの大きな上方修正などが発表されない限り、株価は伸びにくいんじゃないかなーと思います。
ディスコ急落
SOXの急落を受けて、日本株で最も取引されている「御三家」も急落していました。

ディスコ(6146)とアドバンテスト(6857)とフジクラ(5803)、いずれも半導体関連銘柄ですね。
とはいえ、いずれもチャートは崩れていないので、チャートだけで見るなら「強気維持」で問題ない気もします。



ディスコといえば半導体を「切る、削る、磨く」技術の会社です。
半導体を切る工程(ダイシング)は最後の工程なのですが、何ヶ月もかけて作ったウエハを切るので失敗すると大変なことになります。
だから信頼性が大事なわけですが、同社はその工程で圧倒的なニッチトップです。
アドバンテストは半導体検査装置で圧倒的な会社です。
AI半導体をはじめとして、半導体は小さく、複雑になってきているので必要な検査も増えているわけですが、そこで同社の装置の引き合いが強くなっているという話ですね。
フジクラはAIブームの前までパッとしない会社ですが、時流が追い風になっていますね。
こういう会社は「長期投資先としてはどうかなー」と思う一方、乗っている時は株価が上がる気もするので、短期で買うくらいならアリかもな〜と思いつつ眺めております👀
なお、株探で調べたところ、ディスコの予想PERは41.1倍、アドバンテストは39.4倍、フジクラは22.8倍でした。
すごい会社とはいえ、ディスコとアドバンテストは「ちと高い」印象があります。
一方、フジクラは今回の下げで予想PERが22.8倍まで下がってきていて、勢いに乗っている会社にしては「お手頃になってきたな」と感じます。
長期的な視点ではディスコやアドバンテストが良いなーと思いますが、短期的にはフジクラが面白い気がします👀
三菱商事が急騰🔥
投資の神様バフェットが「五大商社を買い増すのではないか?」という思惑が広がっています。低迷していた三菱商事(8058)も株価が急騰していますね🔥

思惑が広がった原因は、バフェットが毎年、株主向けに買いている「バフェットからの手紙」でした。原文は次のとおり:

DeepLで翻訳した結果が以下の通り:
バークシャーが日本への投資を拡大
バークシャーは、日本への投資を増やしている。
バークシャーが、バークシャー自身と似たようなやり方で事業を展開し、成功を収めている日本企業5社の株式を購入し始めてから、もうすぐ6年になる。その5社とは、(アルファベット順に)伊藤忠商事、丸紅、三菱商事、三井物産、住友商事である。これらの大企業はそれぞれ、膨大な数の事業の権益を所有しており、その多くは日本に拠点を置いているが、世界中で事業を展開している企業もある。
バークシャーは2019年7月、この5社を含む最初の買収を行った。私たちは単純に彼らの財務記録を見て、株価の安さに驚いた。年月が経つにつれ、これらの企業に対する私たちの称賛は一貫して高まってきた。グレッグは彼らと何度も会っているし、私も定期的に彼らの動向を追っている。私たち2人は、彼らの資本展開、経営陣、投資家に対する姿勢が気に入っている。
5社はそれぞれ、適切な場合には増配し、賢明な場合には自社株買いを行い、トップ・マネジャーの報酬プログラムは、米国の同業他社に比べてはるかに積極的でない。
私たちが保有する5社は超長期的なものであり、私たちはその取締役会を支援することを約束する。また当初から、バークシャーの持ち株比率を各社の10%未満に抑えることに合意していた。しかし、この制限に近づくにつれ、5社は緩やかな関係を維持することに合意した。時間の経過とともに、バークシャーの5社に対する持ち株比率はいくらか上昇することになるでしょう。
ざっくりまとめると、
- 長期保有するつもり
- 取締役会を支援する
- 持ち株比率は上昇するだろう
という3点が書かれています。
中には「バフェットが株を買いますってよ!」と解釈している人もいますが、多分「自社株買いで持ち株比率が上がっても、売る必要はないぜ!」という程度の内容かなーと思いました。
ホルダーからすれば心強いニュースですね。いやあ、良かった良かった🎉
日経平均株価は高値圏⚠️
ここ10年の経験上では、日経平均は予想PERが13〜17倍のレンジで推移しています。
グラフにすると、こんな感じになります:

足元の想定レンジは32000〜42000円くらいです。
足元ではフィラデルフィア半導体株指数が崩れ、円高も進んでいます。SOX安と円高の同時進行はリーマン危機やチャイナ危機、クリスマス危機でも見られた強めの売り信号です。
2/25時点の日経平均株価は38237円で、想定レンジの中でも結構高い位置にあります。
センチメントが総悲観に傾いた場合、15%くらい下がる余地があるので要注意ですね。
指数が上がる感じもしないので、今の相場だったら「指数を買うより、個別株を買う方が面白そうだなー」と感じています👀
いま気になる株
決算絶好調!優良企業っぽいぞ!チャートもいい感じ!という会社を見つけたので紹介します。
今回、取り上げるのはトリケミカル研究所(4369)です。

同社は半導体向け絶縁膜のニッチトップですね。
2024年以降、株価が低迷していましたが、やっとこさ株価が戻ってきました。

週足でみると26週平均を超えてきており、やっと需給が軽くなってきた印象です。
2/14には前期経常を上方修正しており、足元の数字は好調みたいですね。
予想PERは24倍と「妥当なライン」かと思いますが、足元では勢いに乗っていることもありますから、一段高が期待できるかなーと思いました👀
事業基盤も堅牢だと思うので、長期投資で買うのも良い銘柄じゃないかなーと思います👀
SOXが下がって売り信号が点灯するなど心配ですね。相場が荒れている時は立ち振る舞い方しだいでピンチもチャンスに変わります。今後も面白い株がたくさん出てくると思います。また見つけたら共有しますねー。
追伸
メルマガ登録よろしくね。 これからも有益な情報をお届けします。
コメント
円高もあり日経平均は30%ほど下落する余地があると思います。
「AIバブル崩壊」は今年中に来るのかも