日経先物急落!
週末、朝起きると日経先物が急落していました。日経先物がコチラ:
「何があったんだ?」と調べてみると、フィラデルフィア半導体株指数(SOX)が再び75日平均を割れていました。これは危険信号です⚠️
じゃあ、半導体株指数が下がった原因はなんだ?と調べてみると、どうやらアメリカの雇用統計が想定以上に強く見えたのが原因のようです。
株式市場には「Twist on the Monday」「Turn around Tuesday」というアノマリーがあります。
これは、「金曜に下がると月曜も下げやすい」「月曜も下がると火曜日は買い場になりやすい」というものです。
日本は成人の日で月曜日が休場ですが、火曜日はびっくりするくらい安くなって、そこが買い場になるかもしれないですね。まだNISA枠を使っていない人は、良い買い場になるかも👀
Good news is bad news
本来なら雇用統計が強い=失業率が低いのは良いことです。
しかし、株式市場はFRBの利下げを織り込んでいたので、利下げ期待が遠のいたことで株価が下がったのでしょう。
金利は株式市場にとっては「重力」のようなもので、金利が高いと株価を押し下げる力が働きます。
なぜかというと、金利が高いと国債利回りや預金金利などが上がり「リスクを取らなくても受け取れる収入」が増えるからです。
いま、米国の短期金利は4%を超えていますが、リスクを取らなくても4%のリターンが得られるなら、わざわざ予想PER25倍(目先の予想リターン4%)の株なんて買ってリスクを取らなくても良いよね、となるわけです。
米国株が高い、という話は前々から指摘していたことですが、日経新聞などでも「ITバブル以来初めてはじめて、国債利回りと株式益回りが逆転している」という話を見かけるようになりましたね。
一方、確かに米国株は高いですが、人気になるのにもわかります。
短期的な利回りは低いかもしれませんが、世界中の企業と比べても資本効率はピカイチですし、ガバナンスがしっかりしている会社の割合も高く感じます。
株価水準的に目先10年くらい低迷するリスクは否めませんが、20〜30年くらいの長期的なパフォーマンスは良いかと思います。
とはいえ、雇用統計が強いということは、景気が強いことの裏付けでもあります。
株価が「ちょっと高すぎじゃないか?」と心配な面はありますが、それは今に始まったことでもないです。
週末に発表されたTSMCの月次も絶好調だったので、AI需要をうまく取り込めているうちは、高くてもなかなか崩れないんじゃないかなー。
トランプ氏再選によるインフレ懸念は?
金利が高止まりしている背景には、トランプ氏が米大統領に再選したことで「インフレが再燃するのではないか?」という懸念もあります。
足元では中国の景気がとにかく悪いので、そこまでインフレにつながるかは疑問ですが、関税や移民抑制がインフレ再燃につながる可能性も否めません。要経過観察ですね。
1/20の就任式をリスクイベントと取る向きもありますが、この手の「怖いイベント」は、むしろ通過すると株価が上がることが多いんですよね。
決算発表なんて「持ち越すのが怖い」最たるイベントですが、多くの場合は「なんてことなかった」とイベント通過後に株価が上がるもんです。
トランプ氏の場合も、1/20の就任式が通過したら、そこで「イベント通過」をみなされて資金が株式市場に帰ってくるんじゃないかと感じています。
日本株には利上げの懸念も
年明け以降、ぜんぜんダメな日本株は、日銀が利上げするかも?という懸念もあります。
実質金利がマイナスなのは明らかに異常なのでいずれ利上げするでしょう。
とはいえ、長期金利がすでに上がっていることも考えると日銀が段階的に利上げするシナリオはすでに織り込まれている気がします。
利上げしたとしても日米の金利差はまだ広いですし、円安は続く気もしますから、円安が崩れないうちは日経平均も底堅いんじゃないかなー。
SOXが下がっているのが売り信号。でも円安が買い信号。この2つが相殺して「どっちつかずの相場になりそうだなー」というのが今の見立てです。
日経平均株価の想定レンジ
ここ10年の経験上では、日経平均は予想PERが13〜17倍のレンジで推移しています。
グラフにすると、こんな感じになります:
(チャート:TradingView)
今のEPSだと上昇余地より下落余地の方が大きそう。めいっぱい下がって32000円くらいだと想定しています。
とはいえ、高すぎる水準というわけでもないので、平均より良い株を、平均より安く買う、という基本さえ守っていれば、手堅い成績になると思います。
最近気になる株
通信キャリアのKDDI(9433)が急落しています。
ザ!手堅い会社!という感じの同社ですが、年明け以降、なぜか売られています。AI関連株が上がっていたから、リバランスのためにディフェンシブな株が売られている、みたいな感じかな?
ディフェンシブ株は逆張りが有利なんで、小銭稼ぎするには良いチャンスな気がします。
また、通信事業は盤石であるが故に、光通信(9435)のように「投資で成長する」イメージがあります。
需要が伸びなくてもM&Aや株式購入で全然伸びると思うので、NISAとかで買っても面白いんじゃないかなーと思います👀
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