日経平均1298円安⚠️
4/9、日経平均は1298円下がりました。

せっかく4/8に反発したのに、ほとんど元に戻ってしまいました。こないだ「二番底に気をつけよう」という話をしたばかりでしたが、すぐ下がってきました。
こんだけ下がると「どんだけ下がるんだろう」と心配になります。すでに損をしている場合は「いつになったら戻るんだろう?」とも疑問でしょう。
そこで今日は、いま起きていることを改めて整理します。その上で、今後の下落余地や、戻るのにかかる期間、さらには「これからどうするのが良いか?」を考えていきます。
相互関税が発動
下がっている理由は言うまでもなく、トランプ大統領が掲げる相互関税です。
相互関税+追加関税で、日本は24%です。
日本からアメリカへ輸出しようとすると、今まで100ドルで売れたものに24ドルの関税がかかります。
そうなると「日本製のものは関税で高いから、別のやつを買おう」という動きにつながります。アメリカ向けの売上で稼いでいる日本企業には大打撃です。
関税は日本以外にもかけられます。中国は104%、EUは20%、韓国は25%、台湾は32%、ベトナムは46%の関税がかけられます。
今まで100ドルで買えた中国製品が、いきなり200ドルになるということですね。恐ろしい話です。
日本よりも税率が高い国もあります。だから、「今までは中国製のものが安かったけれど、関税で日本製のものの方が安くなったから、日本のものを買おうかな」という動きにつながる可能性もあります。
必ずしも日本企業にマイナスとは限らず、むしろ、中国企業によるダンピングが激しかったセクターでは、むしろ追い風になる可能性もあります。
逆に、日本企業でも「工場は中国にある」と言う場合は、中国からアメリカへ輸出するときに関税がかかりそうです。日本企業だからといって安心、というわけでもなく、生産地がどこなのかが重要です。
また、もっと恩恵を受けるのはアメリカで製造を行う会社です。材料もアメリカ。部品もアメリカ。完成品もアメリカ。のように供給網がアメリカで完結している会社は、有利に勝負できそうです。
景気後退リスク
トランプ関税が景気後退を引き起こすと考える向きもあります。
モルガン・チェースは、「6割」の確率で景気後退入りと評価しているようです。
仮に関税を消費者が吸収できたとしても、消費者が支払えるお金にも限りがあります。
だから、「利益率はそのままでも売上が落ちる」とか、「設備投資を見送る」とか、消費が停滞しそうです。
ですから、足元ではPERが低い景気敏感株などは、これから業績が悪化して大赤字!となるリスクもあります。
景気敏感株のメリットは「景気が良いときに上方修正などのアップサイドを狙える」ことだと思います。それがないなら素直に守りにかたい銘柄を買った方が無難だと思うんで、従来より守り重視が良い気もしますね。
交渉の行方は?
トランプ大統領は「まず関税を発動し、それから交渉」と言う順序にこだわっているようです。
トランプ関税は「始まったばかり」で、まだ交渉の余地もあります。景気後退入りが確実、と言うわけでもなく、関税が撤回される可能性もあります。
ベトナムは4/4、日本は4/7、韓国は4/8にアメリカと電話協議しています。
今のところ真っ向から勝負しているのは中国くらいです。最適関税理論で考えるならば、報復して得をする可能性があるのは大国である中国くらいしかないと思います。
それ以外の国は、交渉が行き詰まると景気後退!となりそうです。だから、資産の一部はリーマンショックでもビクともしなかったディフェンシブ株などを持っておきたいですね。
一方、トランプ大統領は「交渉の手段」として関税を使っているでしょう。であれば交渉次第で関税を引き下げることもできそうで、その場合は景気後退のリスクが下がります。
その場合はシクリカル株でも「ホールド」で良さそうです。
足元で需要が旺盛な商品を売っている会社なら、あるいは、アメリカ以外の販路があるなら「アメリカに売るのをやめて、他国に売る」と言うのも手ですね。
想定レンジ
ここ10年ほど、日経平均の予想PERは13〜17倍のレンジで推移しています。
また、EPSは時間と共に少しずつ上がっていて、過去10年間ではCAGR 8.5%です。
(1)PERのレンジと(2)EPSの成長ペースが今後も維持されるとすると、今後の株価は次のグラフのように推移すると期待できます。

2025年4月時点の筆者の想定レンジは32500〜42500円です。
4/9時点、日経平均株価の終値は31713円です。レンジを下に突き抜けました。適温相場が続くならこのレンジに戻ってくるでしょう。
一方、トランプ関税は「過去10年間で例のないこと」です。ここまで高い関税は世界恐慌以来、およそ100年ぶりです。交渉が頓挫した場合は下に突き抜けるリスクもあるので要注意ですね👀
個人的には、交渉には時間がかかると考えています。半年くらいはヨコヨコになる気がしています。
株価よりも裏付け
次のグラフをご覧ください。

これは、我が家が目指している株式投資のゴールです。このグラフのように金融所得を右肩あがりに増やすことを目指しています。
放っておけば配当収入が右肩あがりに増えていく会社に投資している限り、株価が下がっても恐れる必要はないです👀
トランプ関税の影響がありそうな外需株やシクリカル株は「要経過観察」です。しかし、過去に景気が悪くなったときにも底堅い業績を維持してきた会社の株なら、それほど心配はいらないと思います。
足元では「とりあえず、先行きが分からないから売っておこう」というぶっきらぼうな売りも入っているように見えます。
例えば、僕は「トランプ関税全く関係ないけど5%以上下がった株」に目をつけています。予想PERは6倍で、配当利回りも4%近くあります。足元では上方修正を発表しているし、円高メリットです。
「今の下げは明らかにおかしいだろう」と思うので、ちょっとだけ買い増ししようかな。
いま注目の株
相互関税で「景気後退が心配だ」という方のために、景気後退が来ても大丈夫だろう!と思っている株を1つ紹介します。
それが中央自動車工業(8117)です。

中央自動車工業といえば、自動車用のコーティング剤を売っている会社です。車を汚れにくくしたり、見栄えをよくしたり、水を弾いたりする材料です。
同業他社としてはKeePer技研が思い浮かびますね。KeePer技研はガソリンスタンドと協業してコーティング剤を売っていて「うまいビジネスモデルを考えるなー」と感動したものです。
KeePer技研の方がROEは高く成長著しいので中央自動車工業は、やや霞んでしまいますが💦
とはいえ、中央自動車工業も負けずと安定成長している会社で、予想PERは10〜11倍、予想ROEは15%と、「ザ・割安優良株!」と感じます。
KeePer技研とはビジネスモデルがそもそも違っていて、ガソリンスタンド向けにコーティング剤を販売しているKeePerに対し、中央自動車工業はディーラー向けに販売しているようです。
販路が被っていないので、正面衝突してばちばち競合している、という感じではないようですね。上手に棲み分けています。
車の見栄えを良くし、耐久性も高くなる、ということで、車の価値を引き上げるために重要な「ニッチだが重要な付属品」ですから、引き続き、チャリンチャリン儲けてくれると期待しています。
中央自動車工業はリーマン危機でも黒字を維持した「猛者」でもあります。一時的に株価が下がることはあるかもですが、業績が崩れて戻ってこない!みたいなリスクは低そうです。
今みたいな不確実な場面だからこそ、キラリと光る銘柄だと思いました👀
トランプ関税の影響で相場がジェットコースターのように揺れていますね。
相場が荒れている時は立ち振る舞い方しだいでピンチもチャンスに変わります。
今後も新しいニュースがたくさん出てくると思います。また気づいたことがあったら共有しますねー。
追伸
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