AI銘柄はバリュー株なのか?
こないだのライブ配信で、「AI銘柄はバリュー株なのか?」という話が少し盛り上がりました。
というのも、先日このブログでは
バリュー投資家の間では「AIはバブル」「そろそろピーク」という見方もあるようですが、個人的には逆だと思っていて、「AIこそがバリューで、だからこそ他のバリュー株が売られているのではないか」と捉えています。
めちゃんこ株価が上がっているので「もう割高だ!」と直感的には感じてしまうのですが、実際は逆で、むしろ「まだまだ割安だから上がっている」と考える方が、いまの上昇は合理的ですよね?
と書いたからです。我ながらこのブログを書いている時は「血迷ってると思われるよな〜」と感じていたのですが、リスナーさんからも「中原さんは血迷ったのかと思いました笑」と言われました😂
それでも僕は「AIこそバリュー」と言う考えは、あながち的外れでもないんじゃないかと思っています。
なお、バリュー株の定義を共有しておくと、「投資先を通じて得られるキャッシュフローの割引現在価値が、現在の時価総額を余裕で上回っていると思われる株」ですね。別の言い方をすれば、ガチホしていればインデックス以上の金融所得が得られる可能性が高いと思われる株です。これが僕がバリュー株とよぶ定義です。
ちょっと前に、5年くらい前でしょうか。海運株がPER1倍になっていた時期がありましたね。コロナショックの直後くらいのことです。
当時、僕は空売りの短期トレードにハマっていて、海運株のことも「一過性の好調期に過ぎない」と高をくくっていました。
あれから海運株はギュイーンと上がって、めちゃくちゃ儲けた人もたくさんいると思います。我ながらセンスがなくて情けないですね…。
どうして海運株が上がったのか?といえば、船が足りなかったからですね。船が足りないから物を運びたくても運べない。運べないから運賃が上がる、と言う話でした。
同じ船でも運賃が10倍に上がれば業績は10倍以上に跳ね上がります。いつも僕は「不足はチャンス」と書いていますが、これが最たる例なんですね。儲けるのが上手い投資家はいつも「不足」に注目しているのです。
AIブームで最も不足しているもの
それから5年。AI開発競争が熾烈化してきた今、最も足りないものは何か?といえば、CoWoSとHBM(メモリ)だと言われています。
この話も2年前からずっと言われていたことで、僕自身も2年前から「CoWoSとHBMが足りない」と言い続けてきたんですが、やっと市場が気がついてきたと言うことですね。
しかも、AI開発競争についていえば、海運株の時と比べると規模も切迫感もレベルが違います。
米国と中国との間でAI覇権をめぐる「開発競争」が繰り広げられており、HBMは売り切れ、CoWoSもキャパ不足。さらにこれから電力が足りない、部材が足りない、と波及は広がっていくでしょう。
当ブログではいつも「不足はチャンス」と書いていますが、不足とともにインフレが加速します。船が足りないなら運賃が上がり、メモリが足りないならメモリ価格が上がり、パソコン、スマホ、AI利用料が上がっていくでしょう。
AI開発競争が止まるとすれば
- 開発者の資金ぎれ
- 米中冷戦でお互いが破滅するのに十分な性能を有する
というケースかと思います。
開発者の資金切れは最もありそうな話ですが、各社が増資したり、ソブリンAIも規模が膨らんできていて、そうそう簡単に資金が尽きる状況ではないと思います。
徐々に収益化は追いついてきていますし、資金を捻出するためにハイパースケーラーは既存事業を値上げしてても余力を確保するんじゃないでしょうか。
「十分な性能」と言うのもイマイチイメージが掴みにくいです。核開発競争の時には「物理的な破壊力」が十分なことはわかりましたが、AIの場合はどこが臨界点になるのかはちょっと分かりにくいですよね。
いよいよAI開発競争もGoogleのAlphaGoのように、「AIが自学自習して次世代のAIを作る」と言う自己改善ループに入りつつあるように思います。
そうなればあとは「チップとエネルギーを大量に用意した集団が勝つ」と言う規模の勝負になるんじゃないでしょうか。
何にせよ、AI開発競争には相当な進化圧が働いているように見えます。
であれば、この流れに歯向かって逆行しようとするより、流れに乗って素直に「足りないものを買う」とか、せめて「影響がない無相関な領域を探す」と言うのが筋が良いと思うのです。
個人的には「AIと補完関係にあるポジションは強い」と思っていて、どんなにAIが高性能になったとしてもそれは無形の存在であって、有形のものにはなれないといえます。
であればその有形の部分こそが希少でありボトルネックになり、メモリのように価格がビュンと上がる可能性が高いと思うんですよね。AIは製造業ですから。
それと、どれだけAIが高性能になったとはいえ、LLM(Large Language Model)と言う構造そのものが制約にもなるはずで、LLMでは解決不可能な領域を補うことができるビジネスも今後は強いんじゃないかと思っています〜。
AI関連銘柄への投資の本質はインフレトレード
結局、僕がAI関連銘柄に投資しているのは「AI開発競争で足りなくなるから」であり、典型的なインフレトレードでもあるんですよね。
インフレは「カネ余り」と「モノ不足」によって生じますから、希少価値が薄れるカネはどんどん価値が薄れ、逆に希少価値が高まっていくモノはどんどん価値が高まっていくと言うことだと思います。
ちょっと先の未来に足りなくなるものを先回りして調べて、その「不足」がある程度高い参入障壁のよって囲まれていれば、不足は長期化し、数年〜長ければ数十年にわたって強烈な追い風を受けられると期待しています。
追伸
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