【速報】日経上昇、関税の影響は?/二番底シナリオと逆転策/想定レンジ/いま注目している株

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個人投資家。元Yahoo!株価予想達人。
同サイトで25歳で「ベストパフォーマー賞」「通算最高勝率者賞」受賞。2006年ルービックキューブ日本大会準優勝。MENSA会員。座右の銘はヘンリー・フォードの「本当の失敗とは、失敗から何も学ばないことである」

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日経上昇、関税の影響は?

トランプ関税、25%になりそうですね。株式市場は「TACOトレード」で浮かれ気味です。

7/8、日経平均は前日比+101円となりました。16時時点では先物も上がっています。

足元の相場を見ると、どうやら市場参加者はトランプ大統領の「TACOトレード」を期待しているようです。というのも、相互関税25%の発効が8/1からで、交渉の猶予が設けられているからですね。

二番底シナリオと逆転策

ただ、僕はこれは「楽観し過ぎ」だと思っていて、自動車関税の25%は多分無くならないし、相互関税についても25%から減らない、というのが現実路線な気がしています。

石破さんは強硬だし、トランプ大統領も関税が看板政策ですから、お互いに譲歩しないまま、そのまま関税が発動される気がしています。

6/11の記事では:

トランプ政権は「関税の引き上げを負担するのはアメリカ国民ではなく、アメリカに製品を輸出している外国だ」と主張してきましたが、現実のものになってきたかもしれません。

まだ「一時的に日本企業がコストを負担しているだけ」なら良いのですが、これが長期化するようならしばらく業績悪化が続きそうなのが怖いところですね。

と書きました。

すでに日本の自動車メーカーの輸出価格は2割くらい下がっているようで、アメリカ国民ではなく日本企業が関税を負担しているように見えます。

関税は消費税みたいなもの、という前提に立つながら、業績の悪化は一時的で、来年から少しずつ持ち直すと思います。とはいえ、輸出比率が高い会社はみんなキツイだろうなと思います。

個人的には「二番底が来るんじゃないか」と心配しています。時期的にも夏枯れだし、次の決算では関税の影響が目に見え始めます。だから、相場が下がる、という前提で、二番底が来ても儲かりそうなプランを考えています。

僕のスタンスは3つあって、

  1. 関税は中小企業に有利
  2. AI開発競争は関税で止まらない
  3. 景気全体の見通しは悪い

この3つを前提に置いて、ポートフォリオを組んでいます。

1つ目が「関税は中小企業に有利」という考えです。

これは、トランプショック以降の、規模別の指数のパフォーマンスです。小型株(SMALL500)が成績良好で、大型株(LARGE70)は停滞しています。

ちょっと言い過ぎですが、大きい会社ほど規模を追う必要があるため、アメリカの巨大なマーケットを取り込む必要が生じます。

もちろん、内需企業についてはこの限りではありません。光通信とか、神戸物産とか、問題なくグイグイ伸びていくだろうな、と思います。

一方、小さな会社は規模を追う必要がそもそもなく、ニッチに尖りやすいため、関税の影響を受けにくいんじゃないかな、と感じています。

2つ目が「AI開発競争は関税で止まらない」という考えです。

これは、日経平均株価とTOPIXの比較チャートです。AI関連株のウェートが高いのが日経平均で、そうでないのがTOPIXですね。

5月に「中東にGPUを輸出する」というディールが出てきてから、AIブームが再燃しています。そのあたりから、日経平均株価の強さが目立ちはじめました。

当面はAI関連の設備投資は伸びると思うので、AI半導体を作っているエヌビディアや、SKハイニックスなどは好調な推移が続くだろうと期待しています。

AI開発競争は、50年前の冷戦でいう「宇宙開発競争」みたいなものだと捉えています。AIを制する国が冷戦を制すると思うので、重要な国策だと思うし、防衛関連の支出でもあると思います。

chatGPTのような「テキスト型」のAIの次は音声(コールセンターとか)。音声の次は画像(品質検査とか)。画像の次は動画処理(自動運転とか監視カメラとかロボットとか)という順序で、どんどんAIに取り込まれる情報が増えていき、それにともなってAIチップの需要も伸びると思います。

伸び盛りのセクターなので競争も激しく、「バラ色の未来」とまではいかないでしょうが、当面はAI開発に必要なハードウェアが足りないでしょうから、しっかり参入障壁を構築してきた企業は伸びていくだろうと期待しています。

3つ目が「景気全体の見通しは悪い」という点です。

内閣府が発表した5月の景気動向指数(速報値)によると、一致指数の基調判断が「悪化」になりました。すでに日本の景気は悪くなっています。

トランプ関税の影響が出てくるのはこれからで、足元では安川電機が大きな下方修正を出して、株価が急落しています。今後、こういう下方修正が次々に出てくると思います。

関税の煽りを受ける会社は不調でしょうし、国内の景気もビミョーなので、設備投資が停滞したり、ぜいたく品への支出も落ち込む気がしています。インバウンド消費とか、すでに落ち込んできましたし。

一方で、「全体」が悪くても全部が悪いわけではなく、こまかく見ていけば伸びるセクターもあるかと思います。その筆頭がAI分野ですが、それ以外にも、建設業や物流業、こまかく見ていけば伸びそうな会社はけっこうあるので、そういうところにお金を置きたいなと思います。

あるいは、景気が悪くてもジワジワ伸びるディフェンシブ株ですね。ぼくも食料品株や、国策関連株にも注目しています。国策銘柄は次の参議院選挙によって振り回されるリスクがあるので今は買いにくいですが汗

以上、

  1. 関税は中小企業に有利
  2. AI開発競争は関税で止まらない
  3. 景気全体の見通しは悪い

というのが我が家のスタンスです。

この観点からいえば、「アメリカ重視の外需大企業」「AI開発競争の恩恵を受けられない」「景気に敏感で需要が落ち込む」という企業には手をだしたくないですね。二番底があるとしたら、こういう分野だろうと思います。

逆に、「アメリカ関係なしの内需中小企業」「AI開発競争の恩恵を全身で受けられる」「景気に鈍感、もしくは、全体景気とは無関係な追い風を受けている」という企業が狙い目だなあと思います。二番底があったとしても、ダメージは少なく済み、下がったときが良い買い時だろうなと思います。

想定レンジ

ここ10年ほど、日経平均の予想PERは13〜17倍のレンジで推移しています。

また、EPSは時間と共に少しずつ上がっていて、過去10年間ではCAGR 8.5%です。

(1)PERのレンジと(2)EPSの成長ペースが今後も維持されるとすると、今後の株価は次のグラフのように推移すると期待できます。

2025年7月時点の筆者の想定レンジは33000〜42000円です。

7/8時点、日経終値は39688円です。ちょうど想定レンジの「真ん中ちょい上」くらいです。

トランプ関税による下方修正を織り込んでいるとは考えにくく、個人的には「高いな」と思っています。欲張って高値を追うよりも、足元を掬われる心配をした方が良い時期に入ってきた気がしています👀

良い会社の株を持っているなら「ガチホ」で問題ないと思います。ただ、株価が下がりやすい時期なんで、「シートベルトを締めておくと良いだろうな」と思います👀

AI半導体の売れ行きなどは絶好調みたいなので、我が家としては「AIガチホ+ディフェンシブ+内需株」で行くつもりです。

いま注目している株

夏枯れ相場も、トランプ関税も関係なしに、伸びていきそうだぞ!という銘柄を紹介します。

今回は、JMホールディングス(3539)を取り上げます。

JMは「ジャパンミート」の略で、肉に強い食品スーパーのお店ですね。

当ブログで初めて取り上げたのが2月3日でしたが、それから株価は上がっています。

同社は「肉のハナマサ」という業務スーパーを運営しています。元々赤字だったところを買収して建て直した、腕利きの会社です。

ROEもコンスタントに8%を超えていて、とても効率的なことがわかりますね。

予想PERは10.9倍と低く、お買い得だと思います。ここ10年で、最安値にも近い水準だと思います。

食品スーパーって、身近すぎて、「先が読めてしまう」から、ワクワク感はないんですよね。そのかわり、地域に密着して、なすべきことを淡々とこなしていくから盤石だと思います。

前に取り上げたG-7ホールディングスもそうですが、こういう手堅い会社は夏枯れ相場でもダメージをくらいにくいんで、今が狙い目かもしれませんね👀

前に1株価値をラフに計算した結果は「1株価値=9079円」でした。今の株価が2664円なので、それと比べたらかなり割安だと思いますね。

2025年に入ってから、株式市場が荒れていて心配ですね。

相場が荒れている時は立ち振る舞い方しだいでピンチもチャンスに変わります。

今後も面白い株がたくさん出てくると思います。また見つけたら共有しますねー。

追伸

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