日経が急失速⚠️
6/3、日経平均は朝まで強かったです。しかし、途中から急失速しました:

寄り付きの時は先物が強かったので「今日は上昇か」と思っていました。しかし、11時くらいから急に弱くなりましたね。
TACOでも株安
ついこないだまでトランプ大統領はTACO(タコ)だ!(Trump Always Chickens Out)と呼ばれていました。
これに対してトランプ大統領は鉄鋼関税を25%から50%へと引き上げると表明しましたね。
しかし、ここへ来てトランプ大統領がまた関税を引っ込めました。
Bloombergのこの記事によると、アメリカが一部の中国製品の関税停止を8月31日まで延長するそうです。
やっぱりTACOやんけ…と思ってしまいますが、鉄鋼関税は引き上げっぱなしだと思うんで、「全部関税!」みたいな乱暴な関税はトーンダウンしつつ、重要な品目に関してはそのまま、あるいは、さらに厳正に、という感じなんでしょうかね。
なんにせよ、相場はすでに「トランプ関税前」の水準まで戻ってきています。だから、トランプ関税が撤回されようが「追加買い」するような燃料にはならないでしょうから、息切れ感がありますね👀
米国債の信用もギリシャ並みに
日本経済新聞で「米国債の信用、イタリア・ギリシャ並みに」と報道されていました。
アメリカの大手ファンドであるアポロ・グローバル・マネジメントのチーフエコノミストが、米国債のCDSのスプレッドがイタリアやギリシャと同水準だ、と指摘したそうです。
CDS(Credit Debt Swap)とは、お金を貸す人が加入する「保険」みたいな商品です。
火災保険のように、仮に貸した相手が返済してくれなくなった場合は、保険が降りてお金が受け取れる、というものですね。
そして、CDSスプレッドとは、年間保険料/参照債務
元本のことで、要はリスクが大きいほど保険料が高くなるよね、という話ですね。
難しいですが、ざっくり「国が借金を返せなくなるリスクを反映したのがCDSスプレッドで、アメリカのCDSスプレッドがイタリアやギリシャと同じくらいになっているぞ」という話です。
少し前に「アメリカの国債のレーティングが格下げされた!」という話が話題になりましたね。
5/16、格付け会社のムーディーズが、アメリカ国債の格付けを「Aaa(トリプルA相当)」から「Aa1(ダブルAプラス相当)」に引き下げました。
米国債の格下げは今回が初めてではなく、2011年にスタンダード・アンド・プアーズすでに格下げしています。
この時は株式市場が動揺して、世界中の株価がショック安になりました。「米国債ショック」と呼ばれます。

当時、S&P500指数は10%くらい下がりましたが、半年くらいかけて元に戻りました。これと比べると、2025年は「戻るのが早過ぎる」と思うくらいケロッと戻っていますね💦
米国債の格付けがもっと引き下げられて、それこそ「無リスク」とはいえないところまで格下げされたりジャンク債くらいまで格付けが下がったら大変です。
と書きました。
僕はバーゼル規制上、無リスクと見做せるのは「自国通貨建ての国債」と「外貨建て国債ならAAA〜AA-」くらいだと認識しています。
つまり、ギリシャやイタリアと同等の格付け(BBB+)は、海外投資かから見れば「無リスク」とは言えず、仮にここまで格下げが起きたら相当相場が荒れると思います。
米国債の保有主体は約30%が外国人で、残り70%が米国内だそうです。
30%の外国人投資家が米国債を売る、みたいな動きがあったら大混乱になりそうなので、引き続き、動向を監視していきます👀
ちなみに、石破首相が、日本の財政は「ギリシャよりよろしくない状況だ」と発言して炎上しましたが、日本国債のCDSスプレッドは米国と比べるとはるかにマシで、AA+〜AA債並みみたいです。
金利の低い日本国債を買う気にはなりませんが、CDSスプレッドだけを見るなら「日本国債は米国国債よりもリスクが低い」ようです。
絶対に買わない株
「絶対に買わない株」が、YouTubeで好評だったので、今日も1つピックアップします。
今日は「フジHD(4676)」を取り上げようかと思います。
ちなみに、ここでの前提は「長期投資」では絶対に買いたくない、という話です。
というのも、フジHDはアクティビストなどが介入すれば「短期投資の対象としては面白いかもな」と感じています。
ちょっとした小ネタとして、投資・投機・ギャンブルの違いについて、ベンジャミン・グレアム先生が以下のように分類していました。
- 投資:価値>価格を追求すること
- 投機:上記以外による利益を狙う
- ギャンブル:リスクを増やす行為
上記の分類は僕の脚色も入っていますが、投機は「誰かが取らなきゃいけないリスクを自分で負担すること」で、ギャンブルは「誰も取る必要がないリスクを増やす賭け事」ということで、明確に分けていたので「ほほう、なるほど」と唸ってしまいました😂
話はそれましたが、「スタンスの違い」によって判断が大きく変わることをご承知おきください。
フジHD(4676)を買いたくない理由は言わずもがなでしょう。
相場格言の1つに「事故は買い、事件は売り」というものがあります。事故は不作為によって起きたもので、事件は作為的、つまり、自分から行動を起こしているものを指します。
フジHDの場合は従業員の性的搾取もあったようですし、しかもそれが「組織ぐるみ」でした。こういう「組織ぐるみ」の体質を改善するのは簡単ではなく、手を出さない方が良いだろうなと思います。
僕は投資先企業に「感情的にのめり込んでしまう」タイプの人間です。小説を読むときに、心も主人公になりきっちゃう、みたいな性格なんです。
だから、「戦争と平和」みたいなくらい小説を読むとドンヨリしちゃいます。「闇金ウシジマくん」を読んだ時は鬱になりかけました😅
だから、それこそ村上ファンドとかが介入するのに便乗する「短期投資」として面白そうだな、と思った株でも、持っているうちに「経営陣は何をやっているんだ」とイライラしてしまうんですよね。
同社の場合、アクティビストが介入すればPBR1倍くらいまでは株価が上がるかもしれないです。
同社のPBRは0.75倍なので、30%くらいは値上がりするかもしれません。だからトレーダーとしては「チャンスだ」と買うべきなのかもしれません。
しかし、それこそ「もしも自分の娘が同社に入社していたら?」とか想像するだけで耐えられないし、そんな会社の株を持つこと自体に嫌悪感すら覚えてしまうんですよね。潔癖症みたいですね笑
メンタル的にも自分が我慢できなくなりそうなのでフジHD(4676)は「買えば儲かるかもしれないけれど、自分のメンタルでは耐えられないから買えないな」と感じています。
まあ、今から買う人は、そういう会社を「立て直す側」なんでしょうが、仮に買った後に似た事件が出てきたら、「自分はこんな奴らに投資して支えていたのか」と、はらわたが煮え繰り返りそうです🤣
想定レンジ
ここ10年ほど、日経平均の予想PERは13〜17倍のレンジで推移しています。
また、EPSは時間と共に少しずつ上がっていて、過去10年間ではCAGR 8.5%です。
(1)PERのレンジと(2)EPSの成長ペースが今後も維持されるとすると、今後の株価は次のグラフのように推移すると期待できます。

2025年6月時点の筆者の想定レンジは32500〜42500円です。
6/3時点、日経平均株価は37446円です。ちょうど想定レンジの「真ん中」くらいです。
レンジのちょうど真ん中くらいなので、ディフェンシブな割安株や、シクリカルな割安株を、バランスよくホールドするのが良いかと思います👀
なお、金融政策とか景気とかの方向は「どちらかといえば下」だと思っています。だから、僕の持ち株は若干ディフェンシブ株が多めです。
いま注目している株
改めて、ホーチキに注目しています。


チャートはちょっと古いものです。
ホーチキといえば火災報知器を販売している会社ですが、火災報知器を販売した後には保守点検でサブスクにつながるという話をしました。
火災報知器の保守点検は他社もやっていて競争環境は厳しいそうです。
とはいえ、火災報知器のハードのシェアが高いので、同社は営業立地的には同業他社よりは良い位置にあるんじゃないかと思います。
つい先日、うちもストーブを買ったんですが、スリッパを近くに置いたまま放置し焦げ付いてしまい、かなり怖い思いをしました。
住宅火災で亡くなる方の多くは65歳以上の高齢者で、出火原因は「タバコ」や「ストーブ」なのだとか。
ちょっと気を抜いただけで火事が起きてしまう恐ろしさを認識しました。やはり火災報知器の大事だし、命を救います。
2025年6月3日時点で、予想PERは10倍とお買い得な感じがします。予想ROEも12%と、市場平均と比べると高いですね。
同社が「ディフェンシブだ」と考えるともうちょい高く評価されても良い気がするんですよね。PER15〜20倍くらいはあっても良いと思うので「安くて良い株」として注目しています👀
2025年に入ってから、株式市場が荒れていて心配ですね。
相場が荒れている時は立ち振る舞い方しだいでピンチもチャンスに変わります。
今後も面白い株がたくさん出てくると思います。また見つけたら共有しますねー。
追伸
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