日経平均、売り信号⚠️
4/14、日経平均は396円高となりました:

スマホが相互関税から除外される!みたいな話もありましたが、昨日も書いた通り、関税の扱いが変わるだけでしたね。
中国向けの関税のように際限なく税率が上がる心配は薄れましたので、すこしはリスク緩和になったような気がします。
とはいえ、まだ問題は山積みです。だから、「底打ちした」と安心するには早い気がします。
経験則の話をすると、日本株には今、売り信号が点灯しています。
具体的には、(1)日本株に先行するSOXが安い、(2)米国株の景気に連動するドル円が円高になっている、という2つの売り信号が点灯しています。
この売り信号はITバブル崩壊やリーマン危機でも点灯しました。どちらの場合も日経平均は半分になりました。

SOXは、52週線を下回っています。
半導体は「産業のコメ」と呼ばれていて、電気機器に欠かせない材料です。この材料が売れない、ということは、半導体を使っている会社も遅れて業績が悪くなると考えられます。
この手の下げは「勢いづき始める」と怖くてですね。下り坂をバウンドしながら落ちていくみたいなチャートになることが結構あるんで要注意です。

ドル円は25日線と比べて円高傾向です。
円高は売りシグナルとなることが多く、アメリカの景気が悪いと円高になるし、円高になると輸出企業の業績が停滞するしで、株価が下がるおそれがあります。
SOX安と円高がダブルで来ると強めの売り信号になるため、しばらく警戒しておいた方が良いかもしれません。
1つ朗報があるとすれば、日経平均株価には、すでに割安感が出ている点です。
ここ10年ほど、日経平均の予想PERは13〜17倍のレンジで推移しています。
また、EPSは時間と共に少しずつ上がっていて、過去10年間ではCAGR 8.5%です。
(1)PERのレンジと(2)EPSの成長ペースが今後も維持されるとすると、今後の株価は次のグラフのように推移すると期待できます。

2025年4月時点の筆者の想定レンジは32500〜42500円です。
4/14時点、日経平均株価の終値は33982円です。適温相場に戻れるなら良い買い時だと思われます。
個人的には
- ものすごく良い買い場にも見えるし
- とにかく急いで逃げるべきにも見える
という、すごく気味の悪い状況だと思います。
なぜかというと、米国株市場では、もっと危険な売りシグナルが点灯する「一歩手前」だからです。
日本株は割安感があるので軽傷だと思います。問題は米国株です。エグい下げが来るかもしれません。要注意です⚠️
S&P500に注意信号⚠️
連日取り上げていますが、米国債金利の上昇が怖いです:

金利が急上昇を楽観的に受け取るなら「インフレを見込んで粛々と売っているのかな?」という感じ。
悲観的に受け取るなら「それとも、どっかのファンドが飛んだかな?」と感じます。
債券市場のショックは株式市場のショック以上に深刻になりやすいです。
債券版の恐怖指数と呼ばれるMOVE指数というのがあります。この指数が急上昇するとショック安につながるリスクが高まるので要注意です。

経験上は、MOVE指数が160を超えるとS&P500は下がることが多いです。バックテスト結果はこんな感じです:

MOVE指数はリーマン危機の直前にも160を超えましたが、この時は株価が半分になりました。
4/14昼時点、MOVE指数は137です。だから「今すぐ売らないとヤバい!」という状況ではないと思います。
多分、トランプ大統領は債券市場をクラッシュさせるつもりはないでしょう。だから相互関税も一旦引き下げたんだと思います。
とはいえ、トランプ関税は同氏の看板政策です。だから簡単には引き下がらないと思います。
それに、まだニュースになっていないだけで、実はどこかの大きな会社が飛んでいるかもしれません。そうなるとドミノ倒しのように景気が悪くなるでしょうから、要注意です👀
逆行高テーマ
14日17時時点、株探の人気テーマランキングは以下の通りでした:

円高メリットやディフェンシブ、防衛など、守りに固そうなテーマが人気だと思います。
「これから好景気が来るぞ!」なんて期待している人はあまりおらず、むしろ景気が悪くなりそうです。だから、景気が悪くても持ち堪えられそうな、安心できる株を買いたいんだと思います。
足元では、円高・原油安・円金利低下が大きな動きかと思います。
アメリカと中国の貿易戦争が激化すれば、アメリカに売れなくなった商品が日本に流れてくるでしょう。日本にとっては「デフレ圧力」であり、金利を押し下げる材料にもなります。
金利が下がるとなると銀行株は買いにくい。これまで人気だった反動で割安感もないので、今から買うのはちょっとなあと思います。
一方で、金利低下は「借りる側」にとってはありがたい。さらに円高・原油安が追い風となれば、レバレッジを効かせて稼いでいる円高メリット・原油安メリットの株は美味しいと思います。
ざっと思いつくところとしては、食品スーパーと、トラック運送です。
食品スーパーは物流コストや光熱費が結構嵩みます。2022年にロシアがウクライナを侵攻した時は、電気代が高騰して苦戦したスーパーもたくさんありました。
逆にエネルギーが安くなって光熱費が浮くとなると、業績が良くなると期待できます。食品スーパーは不況耐性がありますから、不況でむしろ伸びるんじゃないかと期待しています。
同じく注目しているのがトラック運送です。トラック運送ではガソリンコストが高くつきます。原油が安くなればガソリン代も浮くので、好業績が出ると期待しています。
いま注目している株
食品スーパーとしては、JMホールディングス(3539)に注目しています。

JMは「ジャパンミート」の略で、肉に強い食品スーパーのお店ですね。
予想PERは10倍となかなか安く、ディフェンシブな割には株価も安いと思います。
運送会社(特に3PL)としては、ハマキョウレックス(9037)に注目しています。

ハマキョウレックスは3PLの大手です。
予想PERは10.9倍、予想配当利回りは2.75%です。さらには円高・原油安が「恩恵」になるため、長期投資でも短期トレードでも面白いんじゃないかなーなんて注目しています👀
トランプ関税の影響で相場が揺れていますね。
相場が荒れている時は立ち振る舞い方しだいでピンチもチャンスに変わります。
今後も新しいニュースがたくさん出てくると思います。また気づいたことがあったら共有しますねー。
追伸
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