なぜ、株を売ったあと上がるのか?
From: 中原良太
自宅の書斎より、、、
投資家と話すと必ず盛り上がるのが「株を売った後に上がりました」というネタ。
この「あるある」について、以下のツイートでマジレスしたところ好評でした:
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【なぜ、株を売ったあと上がるのか?問題の答え】
①逃した魚は大きい:売った後上がった株は忘れない
②利益確定がヘタ:まだ伸びる株を売って続伸される
③損切りがヘタ:暴落した株を売って反発してしまうおそらく①が大きい。僕らは、得したことはすぐ忘れますが、損したことは忘れませんので。 pic.twitter.com/9MzXLJSByY
— 中原良太の「株式予報」 (@STOCKFORECASTjp) August 13, 2020
「株を売った後に上がる悔しさから解放されたい!」と思う方も多いはず。
そこで本記事ではこのツイートを深堀りして、「なぜ、株を売ったあと上がるのか?」というテーマでまとめます。
なぜ、株を売ったあと上がるのか?
理由①:逃した魚は大きい
1つ目の理由は「逃した魚は大きい」です:
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【①逃した魚は大きい:売った後上がった株は忘れない】
僕らは、「得したこと」より「損したこと」を強く憶えるものです。1回得しても、その後に1回損すれば、得したことなど忘れてしまいます。「株を売った後に上がる」のも、損したと感じる嫌な記憶です。こういうイヤな記憶ほど、忘れられない。— 中原良太の「株式予報」 (@STOCKFORECASTjp) August 13, 2020
要するに「気のせい」です。
僕らの脳は、「縄張りを取られた!」とか「食料が無くなった!」とか、ネガティブなことに過度に反応するようにできています。
ある研究によれば、得をしたときの喜びより、損をしたときの苦しみを2倍〜3倍に感じるのだとか。なるほど納得。
なぜ、株を売ったあと上がるのか?
理由②:利益確定がヘタ
2つ目の理由は「利益確定がヘタ」です:
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【②利益確定がヘタ:まだ伸びる株を売って続伸される】
短期なら、こまめな利益確定も良いでしょう。が、長期投資なら、2倍3倍に上がってしかるべき「ベストな株」を買っているはず。5%や10%の利益で売るのは早過ぎです。よほど良い乗り換え先があるなら別ですが、2倍くらい待ちたいところ。— 中原良太の「株式予報」 (@STOCKFORECASTjp) August 14, 2020
「株を売ったあとに上がるのは気のせいでした!」…というのが、現実ならまだマシ。実際に損をしていたらそれこそ問題です。
長期投資では、こまめな利益確定はそんなに必要ありません。
「2倍になるまで待つ」「2倍にならなくても3年は待つ」くらいでちょうど良いです。
すばらしい株を持っていた場合、持ち続けていれば自ずと株価も上がります。ちいさな利益で売ってしまうのは勿体ないです。
なぜ、株を売ったあと上がるのか?
理由③:損切りがヘタ
3つ目の理由は「損切りがヘタ」です:
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【③損切りがヘタ:暴落した株を売って反発してしまう】
損切りがヘタだと困る点が2つ。1つは「不要に損を膨らませてしまう」こと。もう1つは「どうでもいい銘柄に縛られて、チャンスを見逃してしまう」こと。両方ともヤバいです。この両方を防げれば、それだけでだいぶロスを減らせます。— 中原良太の「株式予報」 (@STOCKFORECASTjp) August 14, 2020
一番ダメなのが「暴落したときの狼狽売り」です。
損切りの基本は「損が膨らむ前に売ること」です。「損が膨らんだときに売ること」ではありません。
まとめ
本記事をまとめると以下のとおり:
【なぜ、株を売ったあと上がるのか?】
①逃した魚は大きい:売った後上がった株は忘れない
②利益確定がヘタ:まだ伸びる株を売って続伸される
③損切りがヘタ:暴落した株を売って反発してしまう
「株を売ったあとに上がる」という経験は、僕ら投資家なら誰でも通る道です。
株をはじめて11年。僕も、いまだに「株を売ったあとに上がる」を経験します。それも何度も。
偶然なら良いですが、自分のミスなら大変です。同じミスを何度も繰り返していては、お金は減るばかり。早く軌道修正するのが大切です。僕も気をつけないとなぁ…。
– 中原良太