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PERやPBRは何倍が良い?割安株を見つける目安

2020年7月22日

こんにちは、中原良太です。

PERやPBRの低い割安株を中心に日本株を1000万円以上保有しています。

「PERやPBRが低いほどよいのは分かる。でも、どれくらい低い株を選べば儲かるのかサッパリ分からん!」という方はいませんか?

僕もその一人。きっと悩んでいる人も多いと思い、アレコレとデータを調べました。そして、以下のツイートをしたところ好評でした:

“【株でPERやPBRを見るときの目安は?】
①PERの目安:理想は10倍以下、適正は15倍以下
②PBRの目安:理想は0.4倍以下、適正は0.7倍以下
日本株では低PER株や低PBR株は「儲かったぞ!」というデータが豊富です。短期的には伸び悩むこともありますが、中長期では報われやすいのでオススメです。"

本記事では、このツイートを深掘りして、「PERやPBRを使って割安株を見つける目安」についてまとめます。

合わせて、過去の成績をシミュレーションした結果も共有します。

株でPERやPBRを見るときの目安①
PERの目安:理想は10倍以下

第一に、「PERの目安は10倍以下」です:

“日本株の低PER株のパフォーマンスはめちゃ良いです。上場企業のうちPERがもっとも低い1割(いまならPERが10倍以下)で仮想ファンドを作ったところ、ここ10年間の平均利回りは年率24%くらいでした。10年で資産が9倍に増えるペースです。すごいよね。"

PERはPrice-to-Earnings Ratioの略。直訳すると「価格収益率」です。株でよく使われる指標なので、日本では「株価収益率」と呼ばれます。

PERの計算方法は単純で、「企業を買収した場合、利益の何倍の値付けか?」を表しています。

たとえば、1年あたりの利益が100万円の会社を1000万で買収するとします。この場合のPERは1000万円÷100万円で10倍です。

PERは低ければ低いほどお買い得です。日本株では「PERがめちゃ有効だ!」という過去のデータも豊富です。短期で伸び悩むことはよくありますが、中長期では上手くいくことが多くオススメです。

株でPERがPBRを見るときの目安②
PBRの目安:理想は0.4倍以下

第二に、「PBRの目安は0.4倍以下」です:

“PERほどじゃないですが、PBRが低い株もパフォーマンス良好です。上場企業のうちPBRがもっとも低い1割(今なら0.4倍以下)のパフォーマンスは、ここ10年の平均利回りで年率16%くらい。10年で資産が4〜5倍に増えるペースです。これもまたすごい。"

PBRは「Price-to-Book-value Ratio」の略です。直訳すると「時価簿価倍率」です。日本では「株価純資産倍率」と呼ばれています。

PBRの計算方法は、時価総額から自己資本を割るだけ。いたってシンプルです。

たとえば、PBRが0.4倍の場合、「帳簿上100億円の自己資本を持っている会社を、40億円で買収できる」という意味です。

PBRが低い会社は借金まみれでズタボロなこともあります。が、お買い得品がよく混ざっているので、全体で見ると成績が良好です。

PERとPBRを組み合わせるとすごい

PERとPBRを組み合わせると、成績を改善できることが多いです:

“ちなみに、低PERと低PBRを組み合わせるともっとすごい。PER・PBRがもっとも低い1割(つまり上述した条件を2つとも満たす場合)のパフォーマンスは、ここ10年の平均利回りで年率32%くらい。10年で資産が16倍に増えるペースです。この方法は特に小型株でよく当たる。大型株はダマシが多いです。"

先日、YouTubeで「中原さんはどうやって株を選んでますか?」と質問を頂きました。僕はこの2つを組み合わせて割安株を選ぶことが多いです。

実際はもっと深く分析しています。ですが、この2点を押さえておけば、大外しすることは少ないと思います。

ただし、PERやPBRは大型株だと当てにならないケースが多いです。小型株のほうがハズレも少ないので、狙うなら小型株がオススメ。

まとめ

本記事をまとめると以下のとおり:

【株でPERやPBRを見るときの目安は?】
①PERの目安:理想は10倍以下
②PBRの目安:理想は0.4倍以下
③PERとPBRを組み合わせるとすごい

PERやPBRと言えば、株式投資の基本中の基本です。

「基本中の基本。当たり前じゃないか」と言われればそれまでです。が、だからといっておろそかにして良いものでもありません。

基本すら押さえずに実践して、投資が上手くいくハズがありません。外せないからこそ、基本なのです。

ここ数年、低PERや低PBRの株を買って報われない方もいるでしょう。でも、だからといって、基本を破って良いものではありません。

株式市場がグイグイ上がるとき。とくにバブルじみた相場では、「PERやPBRなんてもう使えない!」という人がよく出てきます。

ですが、すべてのバブルが弾けました。それと同時に、辛抱強くPERやPBRを信じていれば、報われることが多かったのもまた事実です。

基本を守っても上手く行かないときは、「基本を守りつつ、さらに精度を高める道」を模索するのが王道じゃないでしょうか。

– 中原良太