[5/11〜] NYダウの見通し:歴史的割高でも買われる理由

From: 中原良太
自宅のリビングより、、、

GAFAMの時価総額が東証一部を超えたそうです:

GAFAMとは、Google、Apple、Facebook、Amazon、Microsoftの頭文字です。たった5社だけで日本の経済を丸呑みしてしまうのだから驚きです。

このニュースを見て、「米国株すげー!買おうかどうか悩む…!」という方もいるでしょう。そこで今回は、NYダウの今後の見通しについて、僕なりに解説します。

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NYダウは、いったん底打ちか?

まずは短期の見通しから。結論から言うと「いったん底打った」というのが僕の見立てです。その根拠がコチラ:

これはアメリカ個人投資家協会(AAII)が行ったアンケート調査の結果です。同協会は週1回、個人投資家の投資スタンスを集計しています。

今回の調査結果によると、米個人投資家のうち「強気が23.7%」、「中立が23.7%」、「弱気が52.7%」という結果でした。ここ1年で最も弱気な結果です。

このアンケート調査は「逆張りすると上手くいきやすい」傾向があります。弱気派の投資家はすでに株を売った後であることが多く、これ以上売り手に回る可能性が低いからです。

これだけ弱気になったのは、2019年5月、2020年3月中旬、4月の中旬あたりでした。いずれも弱気が確認された後は、反発しています。

株価が高い安いは別として、ひとまず「需要と供給」の面では底打った可能性が高いと判断しました。

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米国株は歴史的に割高。でも買われる理由は?

需要と供給の面では「底打ちの可能性が高い」という話をしました。しかし、だからといって米国株が割安であるという話ではありません。

むしろ、米国株は歴史的な割高水準です。そして、それでも株価が上がる最大の理由に金利があると考えられます:

金利とはいわば「おカネを貸す時にレート」のこと。

金利が高ければ銀行の利回りも上がるし、国債の利回りも上がります。逆も然りで、金利が低いと銀行の利回りは下がってしまいます。

いま、世界各国では「利下げ」が行われていて、米国もその動きが活発です。利下げとは「おカネを借りやすくする」ことで、銀行にお金を預けてもロクに増えなくなります。

去年の年末まで、米国国債(10年)の金利は1.8%くらいでした。それが今では、0.7%くらいまで下がりました。半分以下の水準です。

日本でも昔から起きていることですね:

通常、金利が下がると預金(債券)の旨みが薄れます。だから、債券に回されていたおカネが代わりに株式に回ることになります。

実は、この仕組みは2019年にも使われました。2020年の株価上昇は「2019年の焼き直し」と言うこともできますね:

つまり、「株が素晴らしいから上がっている」のではなく、「株以外がダメになったから、株の魅力が相対的に上がった」ということです。

僕はこの動きを見て、こんな逸話をブラックジョークを思い出しました:

悪魔が男に言いました:

「お前の願いを、ひとつだけ願いを叶えてやろう。」

喜んだ男が、悪魔にこう言いました:

「私を世界で一番のイケメンにしてくれ!そうすれば、私が世界で一番のモテ男になれる!」

すると悪魔が魔法をかけ、男は世界一のイケメンになりました。しかし、男の見た目は何も変わっておらず、男は仰天しました:

「くそったれ!あの悪魔、嘘をつきやがった!」

しかし、男は気づきます。自分の見た目は変わっていないものの、たしかに自分がモテているのです。そこで言い寄る女に聞きました:

「どうして、イケメンでもない俺に近づくんだ?」

すると、女は答えました:

「あなた以外の男は全員、ブサイク過ぎて話にならないからよ。あなたが一番マシだわ」

男が周りを見渡すと、他の男たちが全員、ブサイクにされていたのでした…。

長くなりましたが、こんな感じ。いま米国株が買われているのは、このブラックジョークと似た理由によるものだと思います。

それでも、いまの株式が「他の選択よりはマシ」というのが現実です。

いま考えられる、いちばん怖いシナリオは「利上げ」ですね。金利が上がると、株高の前提が崩れるので暴落は避けられないでしょう。

とはいえ、目先は利上げの可能性は低いでしょう。「高くても株が買われている」のは、このような消去法的な背景があると考えられます。

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まとめ

話をまとめると、以下のとおり:

【NYダウの見通し】
短期:需給面では底打ちシグナル。反発しそう。
長期:利下げ主導の株高。金利の動向に注意

米国株は金利に恐ろしく左右されます。利下げの余地が減るということは、天井も近いということです。

ちなみに、利上げの影響で株価が暴落したのが2018年でした。あのときの暴落はいわば「健全な相場下落」とも言えたと思います。

利下げは永遠には続かないと考えられます。いずれ、2018年のような暴落が訪れることを覚悟しておきましょう。

– 中原良太