なぜ、RIZAP(ライザップ)はテンバガーどころか株価1000倍を達成できたのか

From: 中原良太
自宅の書斎より、、、

この10年で、もっとも株価が上がった企業。それがRIZAP(ライザップ)です。

会社四季報2018年新春号では「10年間でもっとも株価が上がった企業」が特集されていました。その特集で1位を飾ったのがRIZAPです。

「RIZAPが株価100倍を達成した理由を知ることができれば、似たような会社を見つけてお金を増やせるかもしれない…!」

このような安直な動機で、僕は同社についてアレコレ調べることにしました。今回は、調査の結果得られた僕なりの見解をお伝えしていきます。

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RIZAP成功の理由…それは「ダイエット産業への集中」

同社はもともと、「豆乳クッキーダイエット」や「フルーティーダイエット」といったダイエット食品の通信販売を手掛けていました。

つまり、RIZAPは昔から「ダイエット製品を扱う」ことを柱としていた訳ですね。ダイエット製品は昔から販売されてきました。

ダイエット製品が根強い理由は、「痩せたい(…そうしないと恥ずかしい!)」という負の動機があるから。

そして、同社の集大成といえばパーソナルジムのテレビコマーシャルですね。(峯岸みなみさんのCMを覚えていない人はいないハズ…)

これを機に同社の株価は爆上げし、一時は1000倍になるほど株価が値上がりしました。(スゲェ…!)

※2009年4月の安値は1.2円→2017年11月の高値は1545円でした。

一方、同社はさいきん、業績が悪化したこともあり、あれよあれよという間に株価が転落してしまいました。

「結果にコミットするRIZAPなのに、コミットしてねーじゃないか!」なんて罵声を浴びせられることもあり、苦境に立たされています。

同社は「多角化に失敗した」良い例かもしれません。あれこれと買収したせいで業績が悪化し、株価は逆テンバガーになってしまいました。

つまりまとめると、同社は「ダイエット産業への極度な集中力で成功」し、「多角化してから凡庸な企業に成り下がった」と説明できそうです。

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「コンプレックス商品」+「実績」という最強の組み合わせ

では、どうして同社はダイエット産業で一躍躍り出たのでしょうか?

僕は同社の成功要因は「コンプレックス商品」+「実績」という組み合わせが奏功した結果だと考えています。

コンプレックス商品とは「使わないと恥をかく商品」のことを指します。ダイエット商品をはじめ、薄毛治療や髪染め、美容製品が良い例です。

コンプレックス商品を扱う会社で、成功している会社はたっぷりあります。良い例は「資生堂」でしょう。同社は美容品メーカーの第一線です。

ただし、コンプレックス商品には「胡散臭いもの」もたくさん混じっています。「惚れ薬」や「胸が大きくなるサプリ」などが良い例ですね。

ダイエットにまつわる製品も同じようなもので、一時的に流行っても「効果がでない(詐欺まがい)ですぐに売れなくなる」こともあるようです。

たとえば、少し前には「着るプロテイン」と呼ばれる加圧Tシャツが売れてました。しかし、気づけば見かけることがめっきりなくなりました。

ですが、同社の場合はコンプレックス商品に「強力な実績」を加えることで事業をブーストしました。実績は強力な差別化ポイントだった訳です。

有名人を起用し、インパクト絶大のテレビコマーシャルを打つことで、同社製品の信頼性が増し、拡大の足がかりとなったのでしょう。

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「コンプレックス商品」+「実績」を兼ね備えた他の事例は?

とはいえ、広告は「マネをされてしまう」のが常。同社のビジネスモデルはあっという間にマネをされ、競争が激化しているようです。

かつては高収益だった事業も、競争が激化したことで顧客獲得が難しくなり、収益が悪化するリスクがあります。

また、ダイエット産業の難しいところは、「客を選ぶ」という点です。優秀なトレーナーを育成しても、顧客がダメならダイエットは失敗します。

製品の性質上、満足度は「顧客の質」に左右されてしまいます。だから、一部のクレーマーのせいで風評被害が出て、足を引っ張られる可能性もあります。

以上を踏まえると、「RIZAPは劇的な成長を遂げた良いモデルではあるものの、同社のビジネスをそのままマネするのは微妙」と感じました。

ここで気になるのが、「コンプレックス商品に集中していて、強力な実績やブランド力を持ち、かつ客を選ばないモデルは無いのだろうか?」という点です。

この点を満たす企業として、個人的に「面白そうだな〜」と感じたのが、ていない事例を調べてみると、けっこう似たような会社が出てきました。

それが、髪染め料を販売しているミルボンです。

このツイートでも言及していますが、髪染めもコンプレックス商品です。同社はこの分野でシェア首位。圧倒的なシェアを誇っています。

髪染め料はダイエットと比べると成功率が高いです。多少「イメージと違う色」になるリスクはあれど、ダイエットほど劇的な失敗をすることはまれです。

新型コロナウイルスが流行っていて、多くの会社が経営難にさらされる昨今。

「自分が経営するなら、どういう会社なら乗り切れそうか…?」と考えた結果、行き着いた先がミルボンでした。

同社のように強力なコンプレックス商品ブランドを持っていれば、「一時的な不況はあれど、荒波を乗り越えられそうだ」と感じた次第です。

いまはPERが高く値段が高いのですが、安くなったときには積極的に買いたいですなぁ…。

– 中原良太

PS

YouTube動画でも解説しています。
ぜひご視聴くださいませ〜。