From: 中原良太
自宅の書斎より、、、

資産を大幅に減らしてしまい、
不安で苦しんでいる投資家からの相談を、
インターネットで見つけました:

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私の話を聞いてください。

さいきん損が膨らんでいます。

まだ損は小さいのですが、
含み損が減る気配がありません。

さすがに怖くなってきました。
不安でご飯が喉を通りません。

お金が無くなることを想像すると、
心配でまともに眠れません。

不安を消す方法はありませんか?
助けてください。お願いします。

※脚色・編集を含みます
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中原からの回答:

損失が膨らんでいると、
不安な気持ちも膨らみますよね。

僕自身、なんども資産を吹き飛ばし、
大きな損失を抱えました。

そのたびにひどいストレスを覚えました。
「どうして自分ばっかり損をするんだ!」
「正しく投資をしているのになんで!?」
と、叫びたくなったことがあります。

「もう、止めた方が良いのかな?」と、
本気で悩んだこともあります。

経験したことが無い人からすれば、
「どうせ戻るんだから心配しないで」
なんて言われそうですが、

張本人からすれば、
「どうして戻るって分かるの?」
と感じるものです。

実際、株式市場はこれまで、
何度も「暴落」を経験しています。

1930年代にあった世界恐慌では、
NYダウは恐ろしいほど下落しました。

どれくらい下落したかというと、
1929年9月~1932年7月までの、
およそ3年間で90%近く下がりました。

90%ですよ、90%。

これはつまり、
「100万円投資していたら、
90万円を失ったかもしれない」
ということです。

「100年に1度」と言われる、
リーマン・ショックのときでさえ、

2007年から2009年にかけて、
NYダウは50%しか下落していません。

リーマン・ショックが、
「100年に1度の危機」なら、

世界恐慌は、
「1000年に1度の危機」
ということなのでしょうね。

こういった事実を知れば知るほど、
「株価が元に戻るとは限らない」
ことが身にしみて分かってきます。

再来する可能性もあります。

不都合な事実を知るほど、
株で損をしたときには、

「自分のやっていることは正しいのだろうか?」
「このまま投資を続けていたら、財産を失うのではないか?」
と不安に感じるものです。

僕ら投資家であれば、
必ず経験する「登竜門」のようなものです。

◆  ◆  ◆

そんな質問者さんに、
僕から言えることは1つ。

それは、
「不安こそが利益の源だ!」
ということです。

株式投資においては、
「不安を軽減する」ことはできますが、
「不安を消す」のは不可能です。

なぜなら、

この「不安」な気持ちこそが、
利益の源泉となっているからです。

それこそ、

「財産が10分の1になるかもしれない」
と考えると、誰だって怖いと思います。

怖いので、誰も手を出しません。

そして、

誰も手を出さないから旨味があります。

この考え方を、
「リスク・プレミアム」
と言います。

この考え方は、ノーベル経済学賞を受賞した、
ウィリアム・シャープのCAPM理論で提唱されました。

リスク・プレミアムとは、
「危険を負担する…怖い思いをする対価として利益をもらえる」
という考え方を指します。

ここで重要なポイントは、
「怖い思いをする対価として」
というところです。

株式投資で利益を出すには、
「怖い思い」が不可欠なのです。

「株式投資=仕事」と考えると、
理解が深まると思います。

もし、株式投資がとても楽しい、
サッカーのようなスポーツだったら、
どうなるでしょうか。

僕らも知っているとおり、
スポーツ選手になるのは困難です。

競争倍率が高すぎるので、
職業にできないんですよ。

でも、誰もやりたがらない、
高度な知識が必要な仕事ならどうでしょう。
(大半の人にとって、勉強は退屈なものです)

競争倍率はグーンと下がり、
良いお給料を貰えそうですよね。

お金は、
「誰もやりたがらないことをやる人」
のところに巡ってきます。

株式投資も同じです。

リスクは怖いものです。
誰も取りたがりません。

だからこそ、
「不安な中でも勇気を持って一歩踏み出せる人」
が、お金を増やすことができるのです。

質問者さんは、
「不安をなくしたい」
と考えているようですね。

お気持ちは分かります。

リスクを取るのは怖いし、
損をするのは辛いものです。

でも、この怖い思いこそが、
利益につながる源泉です。

だから、

抑えることはできても、
避けることはできません。

よって、質問者さんが、
「それでもお金を増やしたい!」
と考えているのであれば、

「いかにして不安を抑えるか?」
に目を向けるのが良いと思いますよ。

不安を抑える方法として、
特にオススメなのは、

「勉強すること」です。

僕らは「わからないもの」に恐怖を感じます。

言い換えると、
「わからないもの」を減らせば、
恐怖を減らすことができます。

この話を聞くことで、
質問者さんの気持ちが、
少しでも晴れると良いのですが…。

– 中原良太