【投資を科学する】東工大院生の友人と投資の達人が語る、理系が考える「投資」の姿。

【投資を科学する】東工大院生の友人と交わした理系が考える「投資」の姿。

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最年少で「YAHOO! 投資の達人」に選ばれた(当時22歳)。同サイトでの予想の年別パフォーマンスは、2015年「+480%」、2016年「+1024%」2017年「+943%」。最年少ながら、2015 年に「ベストパフォーマー賞」「通年最⾼勝率者賞」の2⼤タイトルを獲得。TV 出演や四季報オンラインでの連載を経験。
【投資を科学する】東工大院生の友人と交わした理系が考える「投資」の姿。

思った以上に、投資は学問と通じているところが多い。

最近、Javaのプログラミングに没頭している中原です。株価の解析からアイデアの創出まで色々できるようになりました。

以前の記事でも似たようなことを書きましたが、株価を分析しているといつも思うのが、「投資は学問である」ということ。お金に直接的に関わってきますから、誰も本当のことを教えてくれなかったりもするのですが…。

文系の方、特に経済学部や商学部などを専攻された方なら、経営学や会計、マーケティングなどを学んでいますから、投資にはとっつきやすいイメージがあるでしょうね。

一方で、理系は統計学や心理学を駆使して投資をする方が多いです。人それぞれ、アプローチの仕方が全く違いますから、その違いを聞くだけでもかなり面白いんですよね。

今回ご紹介するのが、理系の友人と、投資について語った会話です。

Skype上での議論なのですが、なかなか面白い。文系の方には、少しハードルが高いかもしれませんが…。楽しんで読んでいただければ幸いです。

 

目次

  1. 「投資の科学」の議論のはじまり。
  2. 「株価」は連続の時間関数である。
  3. 「株価」を反応速度式で考えてみる。
  4. その他の投資に関する話。
  5. まとめ:理系にも資産運用のチャンスはある。

 

1. 「投資の科学」の議論のはじまり。

「投資の科学」の議論のはじまり。

今回の議論のはじまりは、前回の記事を友人に紹介したことがきっかけでした。

私「TOPIXが1%以上あがると、80%以上の確率で更に上がる。逆も同様で、-1%以下下がると、80%以上の価格率で更に下がる。2005年以降だと、その傾向が無茶苦茶つよい。」

友「この推移をみると、邪推したくなるね」

私「どゆこと?」

友「いや、最初はなかったのに、途中から傾向が現れてるじゃない?」

私「日銀が介入してるとか?」

友「つまり、”こういう時は株価を上げるようにしましょう”というどこかに隠されたルールが、2005〜2007年頃に生まれたんじゃないか?」

私「なるほど。個人的には、海外で先物の売買が行われはじめて寄付価格の変動幅が広がったのが原因だと思うけど。」

友「あ、そういうのもあるのか。」

私「不思議だよ。内在的価値なんて何も変わって無いのに。」

友「いや、とっても合理的だと思うよ。朝イチは、非平衡状態ってことでしょ?」

私「科学的だなぁ。」

 

2. 「株価」は連続の時間関数である

「株価」は連続の時間関数である

友「もし、一つの取引所でのみの取引なら、株価は基本的に、株の価値による平衡反応だろうよ」

私「そうだね」

友「夜の停止時間のせいで、時間の連続性に空白が生じたとしても、何も起きないから、連続性は保ったままだ。つまり、株にとっての時間空間は常に連続であって、」

私「”取引時間外”という概念がギャップを生んでいる?」

友「そういうこと。」

私「そういう考え方はしたことなかったなぁ」

友「簡単に言えば、物事は急に動けないってこと」

私「それは、そのとおりだな。」

友「非平衡状態から平衡に向かって変化するときは、必ず時間が要る

私「そのギャップを埋めるタイムスパンが最初の5分〜1日っていう感じか。」

友「そういうことだね。CMEが取引したせいで、株の平衡価値が若干変化する

私「不思議だー」

友「この価格変化、モデル組めそうだけどね。」

 

3. 「株価」を反応速度式で考えてみる

「株価」を反応速度式で考えてみる

1分後…

友「モデルできたよ」

私「はやいな!笑」

友「CMEが平衡するTOPIXの価値を変えたにも関わらず、日本での価値は変わってないから、日本での価値は非平衡であり、ポテンシャルが高い状況と考えられるわけだ。」

私「そうだね。」

友「それなら、非平衡から平衡に移ろうとする速度は、その価値のずれの大きなに比例すると仮定しても良いんじゃないか?」

私「うん。そうだね。」

友「その価値xとは、株価として考えよう。このとき、dx/dt = k(x(equi) – x(t))として表記できる。分かってると思うけど、x(equi)は平衡値で、CMEでの価格。x(t)は日本での現在価格としよう」

私「x(equi)とx(t)は簡単に調べられるね」

友「このkが、物理的意味を持つと思う?」

私「反応速度定数でしょ?」

友「そう。化学的には、ね。この反応速度定数は化学では温度依存。なぜなら、化学反応を進行させる活性化エネルギーを超えた粒子の存在確率が、温度依存だからだ。だからここで知りたいのは、化学でいう温度、活性化エネルギー、粒子が市場の何に相当するかだね。」

私「ここでいう粒子は資金だと思うなぁ」

友「うーん。。。活性化エネルギーの高さは、情報の秘匿性だと思う。」

私「たしかに。秘匿性が高いものほど、個人が資金を投入しづらくなる。つまり、株価が変動しづらい。逆に、大手メディアに掲載されるような秘匿性の低いものの場合だと株価は簡単にねじ曲がるね。」

友「そう。いくら実際の価値と本来の価値にギャップがあっても、その事実が認識されなければ理想株価への修正力は働かない。つまり、”理想値と違うよ”と認識されている確率そのものが、活性化エネルギーを超えた粒子の存在確率」

私「ここまで話を聞くと、粒子はプレイヤーの数、あるいはプレイヤーの操る資金量に聞こえてくるな。」

友「他にも、株式売買は1つの化学反応として捉えることができる。A君が1000円の株式を持っている–>(売買=化学反応)–>B君が800円の株を持っている。つまり、1000円–>800円という相転移なんだ。」

私「売買=化学反応となると、出来高は化学反応の総量を示すことになるね。」

友「そうだね。実際はここまで単純じゃないだろうけど」

私「でも、この反応速度式の考え方とか、kの構成要素が分かるだけで世紀の大発見だと思うよ。」

友「いろいろなイベントに合わせてkを調べて、kの構成パラメータを明らかにしてやれば、新しいイベントが合った時のkを予測できる。」

私「各パラメータが時間依存だったり、依存対象が多いから調べるのは骨が折れるね。けど、理論上(これまでの話が正しいとすれば)そのとおりになりそう。」

友「もちろん、超多次元だけど、こういうのって。」

私「経験則はつくれるわけだ」

 

4. その他の投資に関する話。

その他の投資に関する話。

私「この会話、ブログの記事にしても良い?」

友「まあ、中原の専攻は化学工学だし、物理化学と絡めると面白い話にできるかもね。」

私「超ギークな記事になると思うけどね笑」

友「他にも、キャレン熱力学とか面白いよ」

私「なにそれ、聞いたことない」

友「内部エネルギーとは、系の持つすべての情報を含む」

私「それ、テクニカル分析派の前提に似てるな。株価(=内部エネルギー?)は、財務情報、ニュース、投資家心理、群衆心理や政治などの超多次元情報を全て含んで投影された結果であるっていうのが、チャート分析派の主張。チャート分析派の主張を極端に言えば、チャートを見ればニュースがあった日まで分かってしまう。」

友「そうそう、そんな感じ。パラメータさえ分かれば、株価の算出も夢じゃない。」

私「超多次元というだけで、一生かけても解決できなさそうだけどね笑」

友「冷戦の終わりで、物理屋がこぞって金融屋になったのは、この話と関係してそうだね。核ミサイルを作ってたロケット物理学者連中だし、鬼のように優秀だったと思うよ。」

私「チャート分析は理系が生み出した賜物だと思う。あ、ロケット工学使って投資で成功した人がいるって、その人達のことなのか?」

友「え、ロケット工学をそのまま使って投資してた人なんているのか笑」

私「いるいる。あとは、最近ではHFT(=High Frequency Trading)っていう荒業をしてるトレーダーもいるよ。」

友「なにそれ。」

私「決済速度を上回るトレードを使って、周りの投資家から1Tick差を巻き上げる方法」

友「ひっどい奴らだな。」

 

5. まとめ:理系にも資産運用のチャンスはある。

まとめ:理系にも資産運用のチャンスはある。

いかがだったでしょう。化学を専攻された方からすれば、知っている言葉だらけで興奮したのではないでしょうか?笑

投資には多くのアプローチの仕方があります。結局のところ、「お金を賭けた未来予測」というのが投資の目的。未来予測にも、様々な方法がありますからね。

あなたも得意なアプローチを使って、明るい投資活動をしていただければと思っています。

ちなみに、あなたは投資についてどのようにお考えですか?