【ザイオンス効果】視野を狭める投資家心理に注意しよう。

【ザイオンス効果】視野を狭める投資家心理に注意しよう。

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最年少で「YAHOO! 投資の達人」に選ばれた(当時22歳)。同サイトでの予想の年別パフォーマンスは、2015年「+480%」、2016年「+1024%」2017年「+943%」。最年少ながら、2015 年に「ベストパフォーマー賞」「通年最⾼勝率者賞」の2⼤タイトルを獲得。TV 出演や四季報オンラインでの連載を経験。
【ザイオンス効果】視野を狭める投資家心理に注意しよう。

迷った時、「親しみやすさ」を根拠に投資してませんか?

「ガンホーで儲けた!」
「ソフトバンクで儲けた!」

投資家ならば、一度はこんな話を聞いたことありませんか?

賢明な投資家にとって、企業の名前なんて(財務情報やチャートに比べれば)取るに足らない情報でしかありません。

本当に重要なのは、「名前」ではなく「中身」。にも関わらず、多くの投資家は「親しみやすいから」という理由だけで意思決定をしてしまうことがあります。

なぜ、このような馬鹿げた判断をしてしまうのか? そこには、ザイオンス効果という、人間の行動特性が密接に関わってくるのです。

 

目次

  1. 優れた商人と平凡な商人
  2. ザイオンス効果とは?
  3. 投資あるある:ザイオンス効果に縛られた投資家達
  4. まとめ:「親しみやすさ」は決定要因ではない

 

1. 優れた商人と平凡な商人

優れた商人と平凡な商人

こんな喩え話を耳にしたことはありませんか?

むかし、あるところに2人の商人がいました。

商人達はふたりとも成績優秀・頭脳明晰。飛び抜けて頭が良いことで知られており、周りからも将来を期待されていました。

2人の商人は雑貨屋を開きました。1人は自分の気に入った商品を販売するセレクト・ショップを開き、もうひとりは制限なく、なんでも売る店を作りました。

すると、一方の店はみるみると成長・拡大していきましたが、もう一方はてんでダメ。まもなく閉店に追い込まれてしまったのです。

読みやすいよう少し話を変えてしまいましたが、大体こんな感じです。

普通に考えたら、セレクトショップの方が儲かりそうなもの。しかし、この話の中で、成功したのは後者の「なんでも売った」方の店だったのです。

これは、ザイオンス効果による失敗例としても考えられます。

この2人の中の決定的な違い。それは、視野の広さです。

セレクトショップを開いたのは、「自分の気に入った」「自分が良いと思う」ものを売る商人でした。きっと、販売されているものの品質、値段などは申し分無かったでしょう。しかし、「気に入らなかったものは売らない」と、意味もなく選択肢を排除してしまったため、本当ならば売れるはずの商品を見過ごし、狭いマーケットの中でしか戦えなかったのです。

一方、何でも売ったのは、「あらゆる可能性を検討する」商人でした。たとえ自分が気に入らなくても、需要があるならば売る。前者とくらべて、明らかに広いフィールドを見ています。そのため、売れる商品を見つければ何でも売れますし、チャンスを見つけられる可能性が段違いに高かったのです。

この話から得られる教訓は、

「商人は自分の商品に愛着(主観)を持ってはならない。」

ということ。広い視野を持たなければ最良の選択肢など見つけられない、失敗する選択肢の中で悩んだところで失敗しか待っていないのです。

投資家にも同じことが言えます。投資する銘柄選びの時、ついつい愛着のある物を優先的に選んでしまう方は多数いるでしょう。

「CMで見たことがある」
「商品を買ったことがある」
「うちの娘が使っている」

主観まみれの投資では、意思決定の精度はボロボロとなります。私達は、このような無意識的な意思決定を回避する必要があるのです。

 

2. ザイオンス効果とは?

ザイオンス効果とは?
われわれ投資家が、こんな愚かな判断をしてしまうのは、そもそも人間が賢くないのが理由です。

特に、「みたこと」「きいたこと」「さわったこと」「たべたこと」「かいだこと」のあるものほど、優先的に選んでしまう傾向があるため、注意が必要。

接触した回数が多いものほど、友好的にとらえてしまう人間の行動特性を、ザイオンス効果と言います。他にも、ザイアンス効果、ザイアンスの法則、単純接触効果などとも呼ばれています。

ザイオンス効果を知らないと、無意識のうちに視野が狭まり、「どうあがいても失敗する」という状況に陥りかねません。

この効果が現れるのは、投資銘柄をスクリーニングする初期の時が多いです。

「聞いたことない会社だからナシ」
「これはCM見たことがあるからアリ」

こんな雑な決め方をしてしまい、埋もれた優良企業に気付けなくなってしまうんです。

 

3. 投資あるある:ザイオンス効果に縛られた投資家達

投資あるある:ザイオンス効果に縛られた投資家達

「ガンホーで儲けた!」
「ソフトバンクで儲けた!」

冒頭で掲げたこれらの例が、ザイオンス効果によって視野が狭まっている投資家達の典型的な例です。企業名を意識しすぎると、

この銘柄でこないだ儲かった→また儲かる気がする(根拠なし)→沢山買おう(リスク過剰)

と、危険な投資をしてしまうおそれがあります。

日本株投資のように、約4,000銘柄の中から企業を選ぶとき、知っている企業の方が少ないのは当然。だからこそ、知らない企業にまで目を通して、最良の選択肢を選ぶことに価値があるんじゃないでしょうか?

 

4. まとめ:知っている企業をひいきするな

まとめ:知っている企業をひいきするな
投資で勝ちたいならば、私情を捨てて客観的に分析を行う必要があります。例外はありません。

無意識的に「知ってるから良い」「知らないからダメ」と考えてしまうのはあまりに勿体無い。スクリーニングに使う基準は数字だけにして、平等に全ての対象を分析するようにしましょう。