日経8連騰!遅くとも火曜日までに反落か?

From: 中原良太
自宅の書斎より、、、

8月30日の日経平均は21円28銭高でした。東証一部の業種別で見ると、全33業種中、値上がり業種は16業種となり、残り17業種が値下がりしました。

日経平均は8連騰しましたね。2週間近く、連続で上がり続けています。「2万3000円前後で攻防!」みたいな話しが盛り上がっていますが、実際のところはどうなるんでしょうかね。

チャートの話は視覚的に理解しやすい一方で、説得力には欠けます。「トレンドラインがうんぬん」だとかそういう話は、むしろ無意味だという科学的根拠があるくらいなので、あくまで「エンターテインメント」として聞いておくと良いでしょう。

さて、個人的なこれからの展望についてですが、シナリオは2パターンあると思います。1つは、「金曜日に急落し、そのまま月曜日も続落する」というパターン。もう1つは、「金曜日になんとか上昇を保ち、そのまま月曜日も含め10連投する」というシナリオです。

なぜ、この2つのシナリオなのかというと、月曜日の株式市場は、金曜日の動きと連動しやすい傾向があるからです。それこそ、金曜日に上がったら月曜日も上がるし、金曜日に下がったら月曜日も下がりやすいです。

だから、この2つのパターンを中心に想定しておくと良いと思います。

ちなみに、個人的な見立てとしては、「日経平均はそろそろ反落するんじゃね?」と考えています。これは勘でもなんでもなくて、日経平均の先物が、弱気に推移しているからです。(21時30分時点)

昨日は「月末月初は相場が上昇しやすい」というTOM効果の話もしましたが、そんな例もあるくらいなので、金曜が強かったら、週明けはギリギリ強くなりそうですね。

しかし、その場合は火曜日に大きなしわ寄せがくることになると思いますから、その点については注意しておく必要があるでしょう。

当面、相場が上昇しづらいと考えられる、いまのような状況では、大きく上昇した株ほど、換金のために売られやすいと考えられます。よって、こういった銘柄には、注意しておく必要があるでしょう。

ちなみに、ここ1ヶ月でほとんど下落していない業種は、以下の3業種です。

【ここ1ヶ月でほとんど下落していない業種別株価指数】
◯ パルプ・紙(前月比+6.61%)
◯ 石油・石炭(同3.26%)
◯ その他製品(同+3.19%)

以上の3業種については、まだほとんど下落していません。これから、換金売りされやすいと考えられます。今のところは、あまり資金を投入せず、様子見しておくのが良いでしょう。…ということで、8月31日も、気を引き締めていきましょ~!

これが今日の有望カブだ!

【JT(2914)】
予想配当利回りは5%超。配当利回りが高い銘柄は、株価が上昇しやすい傾向があります。中長期保有を考えている方は、しばらく注目してみてはいかがでしょうか。

【SUMCO(3436)】
8月8日に上期業績を発表。上期は大幅増益で着地しており、好調な様子です。短期的には株価が急落していますが、今回の急落は逆張りのチャンスではないでしょうか。反発に期待します。

【トヨタ自動車(7203)】
8月3日に1Q業績を発表。1Qは増益で着地しており、好調な様子です。一方、PERやPBRの面でも、市場平均と比べると割安な水準。割安株は株価が上がりやすい傾向がありますので、買い付けるには良い頃合いと考えます。

※値動きが似た株は、それから約1カ月間、株価が上がりやすい傾向がありました。
(調査期間:2000年〜2017年)

これが今日の要注意カブだ!

【JMC(5704)】
8月30日にストップ高となりましたが、すでにPERやPBRは割高圏。中長期で見れば、もとも水準まで収束すると考えられます。安易な追いかけ買いは危険と考えます。反落の可能性に注意しましょう。

【エクストリーム(6033)】
8月3日、6日、7日、8日、9日、10日、13日、15日、16日、24日、27日、29日にはストップ高となりました。しかし、予想PERが250倍超、PBRは20倍超と、割高感のある水準です。割高株は、のちのち下落する危険があります。株価が上がっているからといって、安易に追いかけるのは止めておくのが無難だと思います。

【エムティジェネックス(9820)】
新興株市場が弱気に推移する中、同社株は飛び抜けて株価が上昇しています。ここ3カ月で、株価は10倍以上まで上昇しました。すでに株価は急失速しています。短期間で急騰している銘柄は、その後反落しやすい傾向(リターン・リバーサル効果)があります。安易な追いかけ買いは禁物と考えます。

※値動きが似た株は、翌日に株価が下がりやすい傾向がありました。
(調査期間:2000年〜2017年)

「アノマリー」を軽視する方へ

アノマリー(Anomaly)という言葉があります。これは、「説明できない株価の傾向」を示す指標です。

たとえば、「月末には株価が上がりやすい」だとか、「ハロウィンの後には株価が上がりやすい」とか。そういったもののことを指します。

こんな話をすると、「アノマリーなんて、偶然、たまたまそうなっただけでしょ?」とか、「まぁ、ネタとしては面白いけど、それが何の役に立つの?笑」みたいな話をされます。

ぼく自身も、そうやって考えていたうちの、一人でした。「1月には株が上がりやすい」なんて話をされても、「ふーん」くらいにしか思いませんでしたし、ぶっちゃけ、信じてもいませんでした。

でも、、、

この考えは、いまではまるっきり変わりました。

「アノマリーなんか信じない」と言っている人ほど、「アノマリーを信じてる」んです。というか、「アノマリーを選り好みしている」とでも、言えば良いでしょうか。

たとえば。

「割安な株を買って、割高になったら売る」

という、バリュー株投資(割安株投資)の手法があります。この手法は、「バリュー(割安)」という言葉ばかりが目立っています。

じつは、「割安株は上がりやすい」なんて話も、立派なアノマリーです。これは、「会計アノマリー」と呼ばれていて、専門用語では「B/Mアノマリー(Book to Market Anomaly)」と呼ばれています。

つまり、バリュー株投資(割安株投資)も、立派なアノマリーな訳です。それに気付かず、割安株投資をしている人が「アノマリーなんて胡散臭いよw」と話している姿を、たまに見かけます。

こういう人は、自分がアノマリーを使っていることを知らないクセに、アノマリーを批判しているということです。とんでもない自己矛盾ですよね。

それに、みんなが思っている以上に、アノマリーって厳密に調べられてますからね。「20年間有効だった」とか、それどころの騒ぎではなくて。

「1月に株価が上がりやすい」という1月効果なんてアノマリーもありますが、これは、イギリスの研究によると、150年もの長期にわたって確認されてきた、再現性バツグンの傾向なんです。

それに、これも有名な話ですが、「プロのアドバイスに従っていると、サルにすら勝てない」「アマチュアの勘はさらに当たらない」というのが、学者たちの間では常識です。

つまり、プロに助言を求めたり、ヘタな投資信託にお金を預けても、うまく行きません。そう考えると、一見、うさんくさく見える「アノマリー」に従うほうが、よっぽど賢い選択だと思うんです。

※ぼくが言いたいのは、学者さんたちが議論しているアノマリーであって、どこぞの知性の低いひとたちがでっちあげた「アノマリー(笑)」とは違います。最低限、証券アナリストジャーナル級の実証研究に基づいて得られた「偶然とは言えないほどの傾向」の話ですから、この点だけは捉え違いのないようお願いいたします…m(_ _)m

– 中原良太

2018-08-30T22:07:32+00:00