クイズ:どっちの株が上がる?

From: 中原良太
自宅の書斎より、、、

突然ですが、問題です。

これからお尋ねする2択に答えてください。

ここに、2種類の株があります。この2銘柄は、業種や業態、そして事業内容や時価総額はほぼ同じです。

それに、売上や利益の規模も同じだし、PERやPBR、ROEやROAもすべて同じです。

つまり、「双子みたいな株」ってことですね。しかし、この2つの銘柄には、たった1つだけ違うポイントがありました。

それは、アナリストレポートによる評価です。

1つ目の銘柄は、多くのアナリストから好評価を受けていました。「買い」や「強気」といったレーティングが出されており、プロの目から見ても満足な内容みたいです。

もう1つの銘柄は、ほぼ全員のアナリストから酷評されていました。「売り」や「弱気」といった判断をされていて、プロからは散々な言われようでした。

さて。今のような状況で、あなたはどちらの株を買いたいと思いますか?(何度も言いますが、アナリストの評価以外は、まったく同じだと考えてください。)

・・・

答えは決まりましたか?

実は、この質問には答えがあります。クイズの答えは、今日の記事のさいごにお話しすることにしましょう(笑)

◆  ◆  ◆

8月28日の日経平均は13円83銭高でした。東証一部の業種別で見ると、全33業種中、値上がり業種は19業種となり、残り14業種が値下がりしました。

28日の日経平均株価は、高く寄り付いた割には、日中にかけて急失速しましたね。お世辞にも、「イケイケドンドンで買いたくなる」ような地合いではありません。

また、TOPIX、ジャスダック平均、マザーズなどは下落しました。強いのは日経平均だけで、それ以外の指標は下落しています。日本株市場全体でみると、「全然上昇していないな…」という感じです。

さて。これからの展望についてですが、8月、9月は相場が弱気に推移しやすい傾向があります。だから、あまり楽観はしていません。

「ハロウィン効果」という言葉があります。これは、「ハロフィンまでは相場が下がりやすい」「ハロウィンが過ぎてからは相場が上がりやすい」という、相場のアノマリーです。

だから、少なくともこれから2〜3カ月は、相場は上がりづらいんじゃないかなぁと考えています。

過去のリーマン・ショックやら、ブラックマンデーも、10月にありました。相場は、10月に底を打つみたいですね。(一説によると、10月に相場が暴落しやすいのは、ヘッジファンドの影響みたいです)

「暴落がすぐに来る」とは思いませんが、例年、この時期は弱気に推移しがちなので、楽観しすぎるのも良くないかなぁと思います。

相場が上昇しづらいと考えられる、いまのような状況では、大きく上昇した株ほど、換金のために売られやすいと考えられます。よって、こういった銘柄には、注意しておく必要があるでしょう。

ちなみに、ここ1ヶ月でほとんど下落していない業種は、以下の3業種です。

【ここ1ヶ月でほとんど下落していない業種別株価指数】
◯ パルプ・紙(前月比+2.78%)
◯ 海運(同+2.33%)
◯ サービス(同+0.80%)

以上の3業種については、まだほとんど下落していません。これから、換金売りされやすいと考えられます。今のところは、あまり資金を投入せず、様子見しておくのが良いでしょう。…ということで、8月29日も、気を引き締めていきましょ~!

これが今日の有望カブだ!

【JT(2914)】
予想配当利回りは5%超。配当利回りが高い銘柄は、株価が上昇しやすい傾向があります。中長期保有を考えている方は、しばらく注目してみてはいかがでしょうか。

【資生堂(4911)】
8月8日に決算を発表。今期業績を上方修正しており、好調な様子です。上方修正した企業は、その後も上方修正を続けやすい傾向があります。その場合は、続伸の可能性も期待できるでしょう。注目のしどころだと思います。

【コマツ(6301)】
予想PER、PBRなどはそれほど割安感はありませんが、投資家に対する利益還元意欲が高いのが嬉しいポイントです。予想配当利回りは3%。これを目当てに、投資家人気が高まる可能性が期待できそうです。

※値動きが似た株は、それから約1カ月間、株価が上がりやすい傾向がありました。
(調査期間:2000年〜2017年)

これが今日の要注意カブだ!

【エクストリーム(6033)】
8月3日、6日、7日、8日、9日、10日、13日、15日、16日、24日、27日にはストップ高となりました。しかし、予想PERが200倍超、PBRは15倍超と、割高感のある水準です。割高株は、のちのち下落する危険があります。株価が上がっているからといって、安易に追いかけるのは止めておくのが無難だと思います。

【日本テレホン(9425)】
ストップ高が5日連続で続き株価は一気に3倍近くに上昇しました。一方、連続ストップ高が止み、28日にはストップ安になりました。PERはまだ100倍超と割高な水準。続落につながる恐れがあるので、安易な追いかけ買いは禁物と考えます。反落の可能性に注意しましょう。

【エムティジェネックス(9820)】
新興株市場が弱気に推移する中、同社株は飛び抜けて株価が上昇しています。ここ3カ月で、株価は10倍以上まで上昇しました。すでに株価は急失速しています。短期間で急騰している銘柄は、その後反落しやすい傾向(リターン・リバーサル効果)があります。安易な追いかけ買いは禁物と考えます。

※値動きが似た株は、翌日に株価が下がりやすい傾向がありました。
(調査期間:2000年〜2017年)

クイズの答え

では、答え合わせです。

答えは、「プロたちが酷評している株を買う」です。

BNPパリバ証券の栗田さんの研究によると、「アナリストによる評価(レーティング)が高い銘柄ほど、株価が上がりづらい」のだとか。

要するに、プロの話を聞いて、「勝ち馬に乗りたい!」という戦略は、通用しないということですね〜。

ちなみに、この話はここからが面白いです。栗田さんによると、「アナリストの評価が低い銘柄ほどパフォーマンスが良い」のだとか。

要するに、「プロの意見には、逆張りするのが吉」ということですねー。(そう考えると、アナリストの存在意義って、何なんでしょうね…苦笑)

◆  ◆  ◆

この話からも分かるように、「プロの話に従えばうまく行く」ってのは、少なくとも金融の世界では間違いです。

だから、人の話を鵜呑みにしないで下さいね。アナリストたちはレポートを書けば給料をもらえますが、ぼくら投資家は、利益を出せなきゃ投資している意味がありませんので。

世の中には、「知っているだけで得すること」がたくさんあります。逆に、「知らないだけで損すること」ばかりです。

間違った知識や思い込みに騙されないように、気をつけなきゃいけませんねー。やはり、科学的に実証されている、エビデンスたっぷりの運用術を使うことが、成功への近道だと思うんですよね。

– 中原良太

2018-08-28T20:34:58+00:002018年8月29日 |