週末から、日本株は急落の危険アリ?

From: 中原良太
自宅の書斎より、、、

8月2日の日経平均は234円17銭安でした。東証一部の業種別で見ると、全33業種中、値上がり業種は1業種となり、残り32業種が値下がりしました。

米中貿易摩擦への懸念がふたたび強まっているようです。日本株は、2日は大きく下落しました。ふたたび、弱気ムードが漂ってきました。

日本株が急落したということは、それだけ株価が下がり、割安になったということです。ですから、普通なら、ここで「買う」のが正しい選択かもしれません。しかし、今回はすこし事情が違うようです。これには、2つ理由があります。

1つ目は、「これから週末になる」という理由です。週末は土日に株を持ち越したくない投資家が、株を売り越す可能性があります。ですから、ふつう、週末は相場が上昇しづらい傾向があります。この傾向は「週末効果」なんてふうにも呼ばれています。

2つ目は、「週末の相場下落は、週明けの続落につながりやすい」という理由です。過去の相場の傾向を調べると、前週に下落したときほど、週明けにも相場が下落しやすい傾向があります。

ですから、これから週末〜週初めにかけては、しばらく相場が重たく推移するのではないか?と考えています。株を買うなら、月曜もしくは火曜あたりが良いのではないでしょうか。

ちなみに、今の地合いで買い付けるとすれば、個人的には、「東証二部」の銘柄が狙い目だと思います。予想PERが低く、割安な株がたくさんあるので、この市場に注目すると良いでしょう。

さて、相場が上昇しづらいと考えられる、いまのような状況では、大きく上昇した株ほど、換金のために売られやすいと考えられます。よって、こういった銘柄には、注意しておく必要があるでしょう。

ちなみに、ここ1ヶ月でほとんど下落していない業種は、以下の3業種です。

【ここ1ヶ月でほとんど下落していない業種別株価指数】
◯ 石油・石炭(前月比+10.63%)
◯ 鉄鋼(同+9.80%)
◯ 銀行(同+9.33%)

以上の3業種については、まだほとんど下落していません。これから、換金売りされやすいと考えられます。今のところは、あまり資金を投入せず、様子見しておくのが良いでしょう。…ということで、8月3日も、気を引き締めていきましょ~!

これが今日の有望カブだ!

【KDDI(9433)】
中長期で株価は着々と上昇しています。終値は75日線や200日線を上回っています。中長期で株価が上昇している上昇トレンド銘柄は、株価がそのさき3カ月~1年間ほど上昇しやすい傾向(モメンタム効果)があります。まだまだ割安感もあることから、このまま続伸に期待したいところです。

【みずほフィナンシャルグループ(8411)】
6月22日に株価が183.9円で底打ちして以降、堅調な推移が続いています。予想配当利回りは4%弱とまだまだ割安感のある水準。PBRも1倍割れです。PBRが低い銘柄は株価が上昇しやすい傾向(バリュー効果)がありますから、今が買いどきだと思います。

【NTTドコモ(9437)】
1Qは増収増益で着地。予想配当利回りは約3.8%と高水準。割安感もあることから、株価上昇が期待できるか。

※値動きが似た株を買った場合、約52%の確率で値上がりし、約1カ月(20営業日)で約0.6%の利益につながりました。
(集計期間:00年1月1日~18年2月28日)

これが今日の要注意カブだ!

【パス(3840)】
PBRが4倍超えと高めの水準。直近は株価が急騰しています。急騰株や高PBR株は株価が上がりづらく、反落しやすい可能性が憂慮されます。31日には、ついに株価が日中反落となりました。今後の反落の可能性に注意しておきたいところです。

【エムティジェネックス(9820)】
新興株市場が弱気に推移する中、同社株は飛び抜けて株価が上昇しています。ここ3カ月で、株価は2倍以上に上昇しました。短期間で急騰している銘柄は、その後反落しやすい傾向(リターン・リバーサル効果)があります。安易な追いかけ買いは禁物と考えます。

※値動きが似た株を買った場合、約65%の確率で値下がりし、1日で約1.6%の損失につながりました。
(集計期間:00年1月1日~18年2月28日)

「絶対」の魔力

7月29日。東京駅近辺にて。1年ぶりに、セミナーで講師をつとめてきました。

久々なこともあり、かなーり緊張しました。でも、去年よりも上手に話ができた気がします。ちょっとは、成長したかな?笑

がんばって準備しただけあり、むっちゃ良いセミナーだったと思います(自画自賛)。受講者の皆さんも喜んでくれました。良かったです(*´ω`*)

ただ、自分が話したらこともそうなのですが、個人的には、受講生であるトレーダーの方と歓談した話が強烈に印象に残っています。

その方は、

「資産運用に『絶対』はありません。」

と、繰り返し、口にしていました。

『絶対』はありません。というこの言葉。この言葉を、自分から能動的に口に出せる人は、多くありません。しかも心の底から使えるってのは、ごく少数だと思います。

なんで、こんなことを思うのかというと、ぼくら人間は、「絶対」という言葉に惹かれる生き物だからです。

つまり、「絶対うまくいく」とか「絶対だいじょうぶ」とか、「絶対へいき」とか。そういった言葉に、無意識のうちに惹かれてしまうのです。

この傾向は、行動経済学的にも実証されていて、この心理的な傾向のことを「確実性効果(Certainty Effect)」と言います。

つまり、どういうことか? ぼくら人間は、「絶対」成功しそう、とか、「絶対」失敗しそう、といった状況にほど、魅力を感じるみたいなんです。

要するに、ぼくらは無意識下で、「絶対的なものがある」って信じたい生き物なんですよ。

たとえば、「100%成功します」「成功を保証します」なんてあからさまな詐欺を見かけたとしましょう。そういった話を聞いたときは、頭では、「そんなことはあり得ない!」とわかりますよね。

でも、一方で、「そんな話が、あったら良いなぁ」って思ってしまいませんか? この感覚が、確実性効果です。(詳しく知りたいかたは、マッテオ・モッテルリーニ先生がわかりやすい本をまとめてくれてますから、これを読むと良いと思います)

他にも、何事も0か100かで判断したがる人っていませんか? 世の中に絶対はありませんから、こういう考え方は明らかに間違いなんですけどね。

確実性効果ってのは、けっこう厄介なんです。それでも、人間は「絶対」が好きな生き物ですから、極端に考えがちなんです。

たとえば。「過去に勝率100%だった運用術」があるとしましょう。数字だけを見ると、むっちゃ魅力的ですよね。

こういう運用術が仮に実在していたとしましょう。こんなとき、ぼくらは、「100%」という数字を過大評価してしまうのです。

ですが、100%というのは、あくまで「過去の」運用成績です。とうぜん、将来に「絶対」はありません。

確実性効果は強力です。だから、それを振り払って「絶対など、ありえません!」と言うのは難しい。それでもそう言えるのは、資産運用と真剣に向き合っている証だと思うんですよ。

本気で成功したいからこそ、本能に抗うことができているんでしょうね。アルバート・アインシュタインは、「エゴはナレッジと反比例する」なんて言葉を残していますが、まさにその通りだと思います。

資産運用で成功したいのなら、本能にあらがわないといけません。ナレッジを身に着けて、エゴを減らす努力をすることが大切だと思うんです。

– 中原良太

2018-08-02T22:07:36+00:002018年8月3日 |