【あなたは大丈夫?】自分の投資スキルが本当に高いかを確かめる3つのプロセス

【あなたは大丈夫?】自分の投資スキルが本当に高いかを確かめる3つのプロセス
【あなたは大丈夫?】自分の投資スキルが本当に高いかを確かめる3つのプロセス

「今年、僕、年利10%だったんだぜ!」「おお、すげー!!」…果たして本当に凄いんでしょうか?

株式投資で成果を残すのは、至難の技です。
最終損益をプラスに持ち越すこと自体は素晴らしいことなのですが、「利益を残しているけれど、投資が下手」という方は山ほど居ます。

それでは、どんな方が「本当に投資が上手い」と言えるのでしょうか。
今回は、その見極め方をご紹介しましょう。

 

目次

  1. その1:動かしている資金量は総資金の何割なのか?
  2. その2:損失はどれぐらい発生したのだろうか?
  3. その3:名目年利から実質年利へと置き換える。
  4. まとめ

 

1. その1:動かしている資金量は総資金の何割なのか?

money

総資金の100%を運用できる投資家は、いない。

まず、年利10%とは言っても、その意味は人によって大きく異なります。

例えば、

  • 総資金の20%を運用している人
  • 総資金の80%を運用している人

この2人では、年利10%の意味が大きく異なります。

前者では、総資金の20%だけを使って、年利10%を稼ぎだしています。これはつまり、(粗い計算をすると)全額使えば年利50%まで達成できたことになります。

後者では、総資金の80%を使って、年利10%を稼ぎだしています。全額使っても、12.5%までしか稼ぐ余地は有りませんよね。

よって、例に上げた2名の投資家を比較すると、前者の方が良い成績を生み出していると言えるでしょう。

 

2. その2:損失はどれぐらい発生したのだろうか?

self-analysis

自分を客観的に分析するために、損失量も把握しておこう。

1つ目を読んでいる時、このような事を思った方も少なくないのでは?

  • 前者は確かに成績は良いけれど、資金を動かさな過ぎだと思う。
  • 後者の方が、「資金全体を上手く活かしている」という点ではレベルが高い気がする。

おっしゃる通りです。
投資家の最終ゴールは、「手持ち資金を効率良く運用して、(相対的に)利益を生み出すこと」です。

1億円持っていても、運用額が100万円では大した利益にはなりませんし、かといって全額投入すれば簡単に吹き飛ばしてしまうでしょう。

手持ち資金を上手く運用できているかどうかは、「今までの損失額」で測定することができます。

例えば、先ほどの例に上げた投資家の成績が、以下のようなものだったらどうでしょう。

  • 20%を運用している人は、一時期総資金の50%を損していた。(年利は10%)
  • 80%を運用している人は、一時期総資金の10%を損していた。(年利は10%)

こうなると、どちらが投資が上手いかは判断しづらくなりますね。

確かに言えるのは、20%しか運用していない人の方が、実際はハイリスクな運用をしていることでしょう。

しかし、個人的には前者の方がまだ資金効率は高いと考えています。
何故なら、前者は総資金の70%(運用額+損失額)さえ持っていれば、年利10%を残せたことになるからです。
一方で後者は、総資金の90%を持っていなければ年利10%は不可能だったでしょう。

確かに資金全体を上手く活かしているのは後者ですが、最終的な損益も同様に重要。

ここまでを見ると、

  • 前者は、小資金を効率よく運用することに長けている
  • 後者は、可能な限り多くの資金を運用することに長けている

と言えるでしょう。

ここで注意点が1つ。
もし仮に、後者が「80%を運用していて、一時期総資金の30%を損していた」のであれば、彼は投資家失格です。

というのも、総資金の30%も損しているとなると、80%の資金を用いた運用が不可能になるわけです。運用額+損失額が総資金額を上回ることを、我々は「オーバートレード」と呼んでいます。このような投資スタイルはギャンブル性が高く、たとえ高い利益を生んでも、ちょっとした拍子にすべてを吹き飛ばしてしまう可能性が高いのです。

 

3. その3:名目年利から実質年利へと置き換える。

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相場全体が2倍に上昇した時に、年利が50%の人は負け組だ。

最後に加味すべきなのは、「相場全体がどのように変動したのか」です。

例えば、

  • 今年は日経平均が20%上昇したが、年利は10%だった。
  • 今年は日経平均が20%下落したが、年利は10%だった。

これら2つの時、前者で年利10%を残した人は、負け組と言えるでしょう。

雑な言い方をすると、前者は「どんな株でも買って放置していれば、平均で20%上がった」時に10%しか利益を出せなかったこととなります。
一方、後者は「多くの投資家が損をしている中、自分は10%も利益を上げた」ことになるのです。

このように、自分自身の成績は市場全体の動きによって相対的に評価されるべきなのです。

「今年は年利10%」という名目的な年利(名目年利)よりも、「相場が5%上がった中での年利10%」という実質的な年利(実質年利)を重視すべきでしょう。

ちなみに私は、実質年利を以下のように定義しています。

実質年利=(100 + 名目年利)÷(100 + 日経平均の変動率)× 100 – 100

さいごに。初めに挙げた、2人の投資家の例を振り返ってみましょう。

彼らがもし違う年に運用していた場合、どちらが上手い投資家なんでしょうか?

  • 総資金の20%を運用している人は、一時期総資金の50%を損していた。(年利は10%)
    +この時、日経平均の変動率は、+30%だった。
  • 総資金の80%を運用している人は、一時期総資金の10%を損していた。(年利は10%)
    +この時、日経平均の変動率は、-30%だった。

ここで、形成は一気に逆転します。

今まで私は前者の投資家を推していましたが、相場全体の動きを加味すると後者の方がはるかに優れた成績を収めていることが分かります。

前者の実質年利は、
実質年利=(100 + 10)÷(100 + 30)× 100 – 100 = −15.38%

後者の実質年利は、
実質年利=(100 + 10)÷(100 − 30)× 100 – 100 = +57.14%

前者は、相場に乗り遅れた成績ですが、
後者は、相場を出し抜いた成績ですからね。

 

4. まとめ

まとめ

たとえ資金を増やしたとしても、それだけで「成功」というのは早計です。
自分の成績や市場全体をしっかりと見つめ直し、自分のレベルをきちんと把握して下さいね。

あなたは、大丈夫でしたか?